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『モンスター』の作品情報
監督・脚本 | 監督:パティ・ジェンキンス 脚本:パティ・ジェンキンス |
ジャンル | ドラマ、クライム |
製作年 | 2003年 |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 1時間49分 |
補足情報 | 原題:Monster |
『モンスター』のあらすじ
自殺を考えていた娼婦のアイリーン(シャーリーズ・セロン)は、最後にビールを飲もうと立ち寄ったバーで、レズビアンの少女・セルビー(クリスティーナ・リッチ)と出会い、やがて恋に落ちる。
愛するセルビーと一緒にいるため、いつものように売春で生活費を稼ごうとするアイリーンだったが、客から暴行を受けて殺されそうになった際、抵抗の末に銃で客を殺してしまう・・・。
『モンスター』のキャスト
- シャーリーズ・セロン(アイリーン・ウォーノス)
- クリスティーナ・リッチ(セルビー・ウォール)
- ブルース・ダーン(トーマス)
- リー・ターゲセン(ヴィンセント・コーリー)
- アニー・コーレイ(ドナ)
- プルイット・テイラー・ヴィンス(ジーン)
- マルコ・セント・ジョン(エヴァン)
- マーク・マコーレイ(ウィル)
- スコット・ウィルソン(ホートン)
- ババ・ベイカー
『モンスター』の感想・評価
娼婦で連続殺人犯のアイリーン・ウォーノスの実話を基にした映画
7人の男性客を殺害し、2002年に死刑が執行された娼婦で連続殺人犯のアイリーン・ウォーノスの実話を基にした映画。
連続殺人犯役を演じたシャーリーズ・セロンはこのときに体重を13kg以上増量していて、パーツのハッキリとした感じは残っているものの、同一人物とは思えないくらいの別人だった。
アイリーンについては、実際に7人の人を殺害した点では絶対に許されないことなんだけれども、自分が生まれる前に両親が離婚し、引き取った母親はアルコール依存症で育児放棄、アイリーンが4歳の頃に兄と一緒に捨てられる。
それからは母方の祖父母に育てられるが、祖父から肉体的・性的虐待を受けていて、祖父の友人からもレイプされて妊娠してしまう。
さらに、生活のためか心の拠り所を探していたのかはわからないけど、10代の前半から娼婦のような生活を繰り返しいた。
いま書いた内容は実話の方の話で、映画では若干内容が変わっていたけど、それでも壮絶な人生を送っていたことには変わりなく、信用できる大人もいなく、娼婦や犯罪をする以外の生きる術を知らず、生活を立て直そうとしても知識や学もなく、仮に手を差し伸べられても相手を信用できず、ただひたすらに生きていくためにあらゆる手段を尽くしている姿を見ていると、同情しているのかはわからないけど、うまく言葉に表せられない感情が込み上げてくる。
実話の話もすると、彼女は殺人以外の犯罪も色々とやっているので確実に「悪者」ではあるんだけど、境遇を考えると「悪人」とは言い切れないというか。
もちろん、被害者や被害者遺族からするとアイリーンがどんな生き方をしてきたかなんて関係ないんだけれど、傍観者からすると彼女を悪と言い切れないので、感情が難しい映画だった。
レズビアンのセルビーとの恋で多少はドラマチックに描かれているものの、期限付きの幸せを噛み締めているだけでそこに未来への希望は一切なく、ただただゆっくりと破滅に向かっていく感じが憂鬱な気持ちになる映画でした。