この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
『ブラック・スワン』の作品情報
監督・脚本 | 監督:ダーレン・アロノフスキー 脚本:マーク・ヘイマン/アンドレス・ハインツ/ジョン・マクラフリン |
ジャンル | ドラマ、スリラー |
製作年 | 2010年 |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 1時間48分 |
補足情報 | 原題:Black Swan |
『ブラック・スワン』のあらすじ
ニューヨークのあるバレエ団に所属する若きバレリーナ・ニナ(ナタリー・ポートマン)は、元バレリーナの母親に支えられながらバレエ漬けの日々を送っていた。
そんなある日、バレエの稽古中、新作「白鳥の湖」の主役となる“白鳥の女王”を探しにやってきた演出家のトマ(ヴァンサン・カッセル)は、リリー、ヴェロニカ、そしてニナの3人を候補者として指名する。
オーディションでは純粋無垢で繊細な白鳥を見事に演じ切り、トマに「白鳥の役だけなら君を選ぶ」とまで言わしめたニナだったが、官能的で邪悪な黒鳥の魅力を表現することができずに演技は終わってしまう。
その後、主役に抜擢してもらうためトマに直談判しに行った際、いきなり彼からキスをされて思わず唇を噛んでしまうが、その激しい感情が認められ、主役に選ばれることになるが・・・。
『ブラック・スワン』のキャスト
- ナタリー・ポートマン(ニナ・セイヤーズ)
- ヴァンサン・カッセル(トマ・ルロイ)
- ミラ・クニス(リリー)
- バーバラ・ハーシー(エリカ・セイヤーズ)
- ウィノナ・ライダー(ベス・マッキンタイア)
- バンジャマン・ミルピエ(デヴィッド)
- クセニア・ソロ(ベロニカ)
- クリスティーナ・アナパウ
- ジャネット・モンゴメリー
- セバスチャン・スタン
- トビー・ヘミングウェイ
『ブラック・スワン』の感想・ネタバレ・評価

狂気によってニナは“白鳥”から“黒鳥”へと変貌する
主役の座を勝ち取った若きバレリーナが、役作りの過酷さや役を奪われるプレッシャーから徐々に狂っていくスリラー映画。
主演のナタリー・ポートマンの美しさと演技力に魅了されるのはもちろん、映画が進むにつれて現実と妄想が入り交じって何が真実なのかわからなくなり、そうしたニナの狂気に観客を引きずり込むような演出にこっちまで気が狂いそうになる嫌な意味で良い映画だった。
身体も精神も擦り減らし続けていたとはいえ、悪夢や幻覚、幻聴が悪化していくだけで表面上は真面目で良い子ちゃんの白鳥のままで、わかりやすく狂っていく様子が表面に出てこないのが心理描写として綺麗で、これで少しずつ白鳥から黒鳥に変わってしまってたら「すぐに白から黒に染まるじゃん」って冷めてしまってたと思う。
全身を蝕んでいくドス黒い感覚を、いままで積み上げてきた努力や真面目な性格、理性でなんとか抑えてきたのに、ある出来事をきっかけにそれが崩れ、そしてそのすべてが黒鳥の魅力へと昇華されてく様子がラストのバレエシーンとオーケストラ表現されていてすごく良かった。