【映画感想・レビュー】映画『私をくいとめて』30歳越えの独身女性の苦悩と葛藤

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映画『私をくいとめて』の作品情報

監督・脚本監督:大九明子
脚本:大九明子
出演者のん(能年玲奈)
林遣都
臼田あさ美
若林拓也
片桐はいり
前野朋哉
山田真歩
橋本愛
ジャンルドラマ、コメディ
製作年2020年
製作国日本
上映時間2時間13分
補足情報原作小説:綿矢りさ『私をくいとめて』

映画『私をくいとめて』のあらすじ・内容

31歳の独身OL・黒田みつ子(のん・能年玲奈)は、“おひとりさま”の生活を満喫していた。
しかし、周囲の目が気にならないわけではないし、いまの自分の現状に悩みがないわけでもないが、困った時や迷った時は、脳内にいる相談役「A」と相談することで自分の気持ちに折り合いをつけていた。
しかしある時、みつ子は年下の営業マン多田くん(林遣都)に恋をしていることに気が付いてしまう。
ひょんなことから2人は、定期的に多田くんがみつ子の自宅を訪れ、みつ子の手料理を受け取って帰るという不思議な関係が続いていた。
そんなある日、いつものように近所で多田くんに遭遇したみつ子は、ついつい会話の流れで多田くんを自宅へと招待してしまうーーー。

映画『私をくいとめて』の感想・レビュー

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (3.5)

30歳越えの独身女性の苦悩と葛藤


この映画の世界観がハマる人にはハマるし、のん(能年玲奈)さん好きな人だったり、脳内の相談役「A」役の中村倫也の声が好きな人にも見ていて面白いと思う。
あとは、自分がまさに30歳越えの独身女性だったりすると、その悩みや葛藤に共感する部分も多いかもしれないのかなと思った映画でした。

自分は30歳越えの男でみつ子ほどではないが脳内で自分と相談することはあるのだが、みつ子のあまりの情緒不安定さに一切共感はできなかった。

こういう感想を書くと、想像力も感受性もないつまらない人間っぽい意見に見えるだろうけど、はっきり言ってしまえば、30歳を越えて彼氏もいなく結婚の予定もない、独身生活をこじらせた一人の女がヒステリックに喚き散らしているようにしか見えなかった。
特に、不安や不満が脳内だけに留まらず、周りに聞こえる様に声にして発してしてしまう瞬間を何度も見ると、余計にそう感じてしまった。

途中から「何かみつ子がこうなってしまった過去があるのか…?」と思いながら見てたけど、結局、親友が先に結婚したとか、年齢と結婚に焦って医者とデートしたらセクハラされたことが原因で、情緒不安定さに拍車がかかったということなのだろうか?

一見、みつ子は独身生活を満喫しているように見えて、実は自分の寂しさをごまかすように、孤独を埋めるように、自分の言い聞かせるように独身生活を充実させようと努力しているという解釈で合ってるのかな?

のん(能年玲奈)さんの演技は良かったし、室内のインテリアも良かったけど、自分にはあまり主人公に感情移入はできなくて、思ったよりも楽しめなかった。
映画ジャケットや予告だけ見ると、「好きで好きでたまらない相手に気持ちを伝えすぎてしまう!そんな私を誰かくいとめて!」って感じのコメディ映画と期待して観始めた分、そのギャップとの差が楽しめなかったという感想に繋がったのかも知れない。

この映画は、主人公と同じ境遇の人か、自分が主人公になりきって見ることができる人とか、後は、最初に書いた主人公ののん(能年玲奈)さんが好きという人とかくらいじゃないと、ハマらないんじゃないかな。

のん(能年玲奈)さんはこの映画のキャラクターほぼそのままでいいから、映画の内容はもっとピュアな恋愛コメディに寄せた感じのパターンが見てみたいなと思いました。