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『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の作品情報
監督・脚本 | 監督:マーティン・スコセッシ 脚本:テレンス・ウィンター |
ジャンル | ドラマ、伝記、コメディ |
製作年 | 2013年 |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 2時間59分 |
補足情報 | 原題:The Wolf of Wall Street |
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のあらすじ
22歳で結婚し美容師の妻を持つジョーダン・ベルフォートは、「金持ちになりたい」「成功者になりたい」という野望を抱えてアメリカの金融街《ウォールストリート》にある投資銀行・LFロスチャイルドに入社する。
半年の時間を掛けて株式仲介人の資格を取り、本格的に働き始めたその日に世界的な株価大暴落「ブラックマンデー」が起こり会社は倒産してしまう。
途方に暮れ、とりあえず求人欄にあった家電量販店の倉庫で働こうかと思ったが、妻のテレサに説得され小さな事務所で「株式仲買人」として働くことに。
そこでは市場に出せないようなクズ株をったの1株6セントで販売していたのだが、ベルフォートの巧みなセールストークで一瞬で2000ドルを稼ぎ出してしまう。
さらに、同じアパートで家具屋のドニーが声を掛けてきたことをきっかけに2人でボロガレージで新会社を設立、そこからベルフォートの栄光と破滅の人生が始まる・・・!
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のキャスト
- レオナルド・ディカプリオ(ジョーダン・ベルフォート)
- ジョナ・ヒル(ドニー・アゾフ)
- マーゴット・ロビー(ナオミ・ベルフォート)
- マシュー・マコノヒー(マーク・ハンナ)
- カイル・チャンドラー(パトリック・デナム)
- ロブ・ライナー(マックス・ベルフォート)
- ジョン・バーンサル(ブラッド・ボブニック)
- ジョン・ファブロー(マニー・リスキン)
- ジャン・デュジャルダン(ジャン=ジャック・ソーレル)
- ジョアナ・ラムリー)
- クリスティン・ミリオティ(テレサ・ペトリロ)
- クリスティーン・エバーソール(リー・ベルフォート)
- シェー・ウィガム(テッド・ビーチャム)
- カタリーナ・キャス(チャンテル)
- P・J・バーン(ニッキー・コスコフ)
- ケネス・チョイ(チェスター・ミン)
- ブライアン・サッカ(ロビー・ファインバーグ)
- ヘンリー・ジェブロフスキー(オールデン・クッファーバーグ)
- イーサン・サプリー(トビー・ウェルチ)
- バリー・ロスバート(ピーター・デブラシオ)
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の感想・ネタバレ

「このペンを俺に売ってみろ」
アメリカ・ウォール街で名を馳せたアメリカ人の元ブローカー、ジョーダン・ベルフォートの成功から没落までの代みっくな人生を描いた伝記ドラマ映画。
誰もが一度は聞いたことがある「このペンを俺に売ってみろ」のセリフで有名な彼が主人公の映画です。
ジョーダン・ベルフォートを演じたレオナルド・ディカプリオの好演が光る映画で、今作で5度目のタッグを組む監督マーティン・スコセッシとの相性もあって、3時間という長尺に一切退屈を持ち込ませない見事な作品でした。
最初から最後まで徹底的に金!女!ドラッグ!この3つの話しかしていないんですが、画面中から伝わって来るパワフルさとハイテンション、ベルフォートの周りを巻き込んで進み続けるカリスマ性、ディカプリオの軽快なストーリーテラーのおかげで、ずっと楽しませてくれます。
ベルフォートは、最初は金持ちになりたい成功したいという野心を持ちながらウォール街の投資銀行・LFロスチャイルドに入社、半年かけて研修や資格を取った後いざ本格的に働き始めた途端に会社が倒産してしまいます。
22歳と若くして結婚し美容師の妻もいるので、とにかく生きて行くお金を稼ぐために家電量販店の倉庫係で働こうとしますが、妻の説得もあって、また株を売買する会社で働こうとします。
求人を見て面接を受けに行くと、そこにはパソコンが1台もなく、さらにそこでは市場には出せないような1株6セント程度のクズ株を無知な善良市民に売りつけてることを知ります。
最初は自分に合わないと乗り気ではなかったですが、手数料が50%と知ったことで目の色が変わり、いままでの経験や才能を発揮して一瞬で2000ドルを稼ぎ出し周りからは英雄扱いされます。
ベルフォートがカフェでランチを食べていたところ、同じアパートの住人で家具屋のドニーが声を掛けてきます。
ドニーは安アパートににふさわしくない高級車に乗っているベルフォートのことを知り、どうやってどれくらい稼いでいるのかを聞いてきますが、その金額の驚いたドニーは即日で仕事を辞めてベルフォートの下で働くことを決めます。
そこからベルフォートは仕事を辞めて自分で会社を設立し、ドニーやどこかから集めて来たアホたちと一緒に会社を経営していくことになります。
そこから人の上に立ち人を導く才能を発揮していきますが、妻から貧困層を相手にクズ株でぼろ儲けしていることを咎められます。
そこからターゲットを貧困層からアメリカ上位1%の金持ちに変え、一流銘柄を売って信用を稼いだ後にクズ株を売りつけることで会社は急成長します。
妻からの言葉で少し良心が痛んだのか、貧困層を相手にするより金持ちを相手にした方が利益が出ると判断したのかはわかりませんが、ギリギリ理性は保っているように見えます。
しかし、会社が金融街・ウォールストリートで有名になったことも影響してか、ドニーの同級生で女性靴の有名なブランドを扱っている無知な男を騙して非合法に儲けたり、パーティーで見かけた女と不倫して離婚したり、相変わらずドラッグにハマっていたりと目に見えてクズ男になっていきます。
しかし、これだけ好き勝手やっているにも関わらずなぜかベルフォートのことを嫌いになれません。
自分のためではなく会社のため、仲間のために金儲けを続けているからなのか、人殺しなどの悪行に手を染めていないからなのか、これがカリスマ性なのかはわかりませんが、とにかく彼のことを嫌いになれないどころか、むしろ引き込まれるどんどんと感じてきます。
現実離れしすぎて劣等感も敗北感も何も感じないのもそうですが、とにかく人を引き付ける魅力が彼にはありました。
その後も数多の法律違反を犯し、ついには刑務所に投獄されますが、出所してからは各地でセミナーを開いて大儲けしたり、この映画の原作である伝記本を出版してそれが世界で翻訳されて大儲けしたりと、圧倒的なセールストークとカリスマ性を発揮します。
成功する人はどんなことをやっても成功するんだなということを、ジョーダン・ベルフォートの実体験とレオナルド・ディカプリオの演技力で見せつけられた愉快でダイナミックな3時間でした。
レオナルド・ディカプリオなんて日本でも世界でも知らない人がいないくらい超有名ハリウッド俳優ですし、彼の出演作品はタイタニックあたりから何作も見てきて見た目や演技の変化をずっと見てきたはずなのに、それでもまだ役者として新しい魅力を見せてくれるのかと驚かされた作品でもありました。