【感想・ネタバレ】映画『ディア・エヴァン・ハンセン』同名ミュージカルの舞台を映画化【★4.0】

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

『ディア・エヴァン・ハンセン』作品情報

監督スティーヴン・チョボスキー
出演者ベン・プラット
エイミー・アダムス
ジュリアン・ムーア
ケイトリン・デヴァー
アマンドラ・ステンバーグ
ニック・ドダニ
ダニー・ピノ
コルトン・ライアン
アイザック・パウエル
エイブリー・ベダーマン
ジャンルドラマ、ミュージカル
製作年2021年
製作国アメリカ
上映時間2時間11分
補足情報原題:Dear Evan Hansen

『ディア・エヴァン・ハンセン』あらすじ

エヴァン・ハンセン(ベン・プラット)は、重度の社交不安障害(SAD)を持つ高校3年生。
学校には友達もいなく、家族にさえ本当の気持ちを打ち明けられずにいた。
ある日、セラピストの勧めで自分宛てに書いていた“Dear Evan Hansen(親愛なるエヴァン・ハンセンへ)”から始まる手紙を、その日初めて会話をした同級生のコナーに持ち去られてしまう。
後日、校長から呼び出されたエヴァンを待っていたのはコナーの両親で、そこでコナーが自ら命を絶ったことを知らされる。
そして「コナーから、あなたへ」と差し出されたものが、コナーに奪われたあの“手紙”だった。
この手紙を見たコナーの両親はエヴァンが親友だと勘違いしていた。
「コナーとは親友ではない」と正直に言おうと思ったエヴァンだったが、その場で打ち明けることはできず、それどころか彼との話を聞きたいと夕食に招かれる。
夕食の際に真実を話そうと思っていたエヴァンだったが、コナーの親友だと信じている両親の雰囲気に圧倒され、ありもしないコナーとの思い出を語ってしまう。
その後、「コナー・プロジェクト」というイベントで“ありもしないコナーとの思い出分”を語った様子がSNSで拡散され、瞬く間に人気者になってしまうのだが、優しい嘘がバレるのも時間の問題でーーー。

『ディア・エヴァン・ハンセン』感想・ネタバレ・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (4)

『ディア・エヴァン・ハンセン』という同名ミュージカルの舞台を映画化


自分は原作がミュージカルとは知らないでこの作品を観始めた。

序盤に主人公のエヴァン・ハンセンが歌を歌い始めた時「人と関わったり話すのが苦手な主人公が、得意な歌を通して自分の本当の気持ちを表現する。みたいな映画なのかな?」と思って見ていた(吃音の人が歌うときは症状が出ないこともあるという話もあるし)。

次の学校のシーン、周りに人がいるにも関わらず歩きながら急に歌いだした時には「現実の世界では実際に歌っていなくて、あくまで主人公の心の内側で思っていること・考えていることを、“歌を歌う”という表現を使って視聴者に説明しているのかな?」と考えた。

だが、ある家族の前で主人公が歌うシーンで、歌っている内容に周りの人間が反応しているようにも見えた。
ということは「現実世界でも実際に歌っているということなのか?」と思ったが、“歌を歌ったこと”や“綺麗な歌声”にはその家族は触れていない、あくまで“歌の内容”にしか反応していない。
さらには、「学校で歩きながら歌っているときに周りが無反応なのはどういうことだ?」という疑問も出てきた。

結論として「映画的に盛り上げるために“歌を歌う”という表現を使っているが、映画の中の世界では実際に歌っていない」ということに落ち着いた(歌を歌っているように見えているのは視聴者だけで、映画の中では歌を歌わずに普通に会話しているみたいな感じ)。

だが、最後の方で主人公とある女の子が2人で歌いだした時には、もう訳ががわからなくなった。

なんだか怖くなって映画を観終わった後に『ディア・エヴァン・ハンセン』について調べてみたら、“同名のミュージカル舞台を映画化”ということが判明した。そういうことだったんかい…

自分みたいに、原作がミュージカルだと知らなくて見た人は困惑するかも知れないので、大前提として「ミュージカルが原作だよ!映画風ミュージカルだよ!」ということは覚えていてもらいたい。

原作が同名のミュージカルの舞台ということを知った後でも、映画風ミュージカル(?)といった急に歌を歌うストーリー展開がどうしても受け入れられなかった。
ただ、出演者たちの歌や歌声は綺麗ですばらしく、ストーリー自体もとても良かった。

ストーリに触れると、最初についた優しい嘘がきっかけでどんどんと話が大きくなっていって、“バレそうになる”からの“バレる”までが時間がほぼホラー映画並みにゾワゾワする。

嘘ついたことは悪いことだけど、あの状況だったら真実を言い出すのは難しいよな…と主人公に同情する。

ラストのオチは言えないけど、終わり方も良くて、個人的にマイナスなミュージカル要素を差し引いても、良い映画だったと思いました。