【感想・ネタバレ】映画『オールド』急速に寿命を奪われる恐怖と絶望感【★4.0】

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『オールド』作品情報

監督M・ナイト・シャマラン
出演者ガエル・ガルシア・ベルナル
ヴィッキー・クリープス
アレックス・ウルフ
トーマシン・マッケンジー
ルーファス・シーウェル
ケン・レオン
エリザ・スカンレン
アビー・リー・カーショウ
エンベス・デイヴィッツ
エマン・エリオット
ニキ・アムカ=バード
アーロン・ピア
ジャンルスリラー
製作年2021年
製作国アメリカ
上映時間1時間48分
補足情報原題:old

『オールド』あらすじ

休暇中の家族4人が訪れた宿泊先で、支配人から自然保護区のプライベートビーチに特別に招待される。
そのビーチで複数の家族が休暇を満喫していたところ、海岸から一人の女性の遺体が流れ着いてきた。
その女性は、最初からビーチにいた謎の男の連れということが判明し、現場は緊張感に包まれる。
助けを呼ぼうと来た道を引き返した男性がいきなり気絶、さらには老齢女性が心配停止するなど、慌ただしい状況が続く。
そんな中、姿を見えなくなった息子と娘を見つけたプリスカ(ヴィッキー・クリープス)だったが、2人の身体にある異変が起きていたーーー。

『オールド』感想・ネタバレ・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (4)

急速に寿命を奪われる恐怖と絶望感


複数の家族が島の自然保護区のプライベートビーチに特別に招待されるが、ビーチの周りを囲うように特殊な大岩があり、その大岩が引き起こす異常現象により、急激に老化が進んでしまう恐怖を描いたサスペンス・スリラー。
監督は『シックス・センス』のM・ナイト・シャマラン。

“急激に老化が進む”というシンプルなアイディアながら面白い設定。
刻一刻と老化が進む恐怖やパニックを丁寧に描いているので、最後まで展開に引き込まれながら観ることができた。
序盤の行動が終盤で繋がっていく感じも気持ちがいいし、オチもしっかりとしているので、映画を観終わった後のスッキリ感がとても良かった。

気になるところがあるとすれば、子供たちが身体も脳も成長・老化していくと共に、なぜか知能まで成長するのはあまり納得がいかなかった。

一般的な成長とは、身体の成長と共に脳が知識や経験を積み重ねることで、身体年齢と精神年齢が同じように成長していくことを言うと思うが、この映画ではそれがない。

ビーチという密室で子供たちは知識を覚えたり経験を積むことがないので、本来の老化であれば中身が子供のままで見た目が大人になっていくのが自然なはずだ。

「いや、これは映画だから」という話ではなく、最初の方は12歳くらいの見た目で元々の6歳頃の知能しかなかったはずなのに、映画の途中で急に身体的・精神的に年齢が釣り合いだしたのはちょっと疑問だった。

そもそも、見た目は大人なのに、精神は子供のままで物語を進めていってくれた方が、急激に年だけ取る恐怖というものを味わえたのではないだろうか。
ただその設定にしてしまうと、時間が経っても子供は子供のままで、何もできない存在になってしまうため映画のオチに色々と影響が出てきてしまうから、まあ、難しいところなんだけども…