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『ワンダヴィジョン』の作品情報
監督 | マット・シャクマン |
脚本 | – |
ジャンル | アクション、コメディ、ドラマ |
製作年 | 2021年 |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 6時間3分 (全9話) |
原題 | WandaVision |
『ワンダヴィジョン』のあらすじ
サノスとの最終決戦を終え、郊外にある町“ウエストビュー”に引っ越してきたワンダとビジョン。
近隣の住民に正体がバレないよう能力と素顔を隠しながら、幸せな結婚生活を送っていたが、少しずつ日常に異変が起き始め・・・。
『ワンダヴィジョン』のキャスト
- エリザベス・オルセン(ワンダ・マキシモフ
- ポール・ベタニー(ヴィジョン
- キャスリン・ハーン(隣人:アグネス)
- テヨナ・パリス(モニカ・ランボー)
- ランドール・パーク(FBI捜査官:ジミー・ウー)
- カット・デニングス(ダーシー・ルイス)
『ワンダヴィジョン』の感想・ネタバレ

ワンダとビジョンの日常を描いたサスペンスアクションコメディ
MCUフェーズ4初の作品でもあり、MCUシリーズとしては初のドラマ作品となります。
本作ではワンダと死んだはずのヴィジョンの日常を、シットコム作品(「フレンズ」や「フルハウス」のようなシチュエーション・コメディのこと)として描いています。
死んだはずのヴィジョンがなぜ生きているのか?そもそもこれは現実なのか?から始まり、コメディをベースに謎が増えたり解き明かされたりするサスペンス要素もあり、最後はしっかりとアクションもありと、とてもクオリティが高く面白いドラマでした。
MCUシリーズとしてドラマを作るのは初の試みだと思いますが、このクオリティのドラマを作り続けられるのであれば、MCUシリーズの未来は明るいなと感じる作品でもありました。
それでは、1話ずつざっくりと感想・ネタバレをしていきます。
●第1話「公開収録でお送りします」
映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』でサノスに殺されて復活できない状態になってしまったヴィジョンがなぜかそこにいて、ワンダとの新婚生活を送っている映像から始まります。
映像はモノクロで画面外から笑い声が流れてきたりと海外ドラマ「フレンズ」や「フルハウス」のようなシットコムコメディーみたいで、テレビ番組の一種?現実なのか?いったい何を見せられてるんだ?といった感じです。
ワンダは生きているから本人だとしても、ヴィジョンは死んでいるので本人ではない、ただ誰かが演じているようには到底思えない本人っぷりなので謎は深まるばかりです。
まぁ、そんな疑問を抱きながら面白コメディを楽しんでいると番組のエンドロールが流れてきますが、そこで引きの映像になったとき、ワンダとビジョンの番組が映し出されているテレビの周りには、パソコンやら電子機器やらがいろいろと置かれてるシーンで1話が終わります。
●第2話「チャンネルはそのまま」
1話ラストのことが何事もなかったかのようにまたモノクロシットコムコメディーがスタートします。
玄関前の草木の中にアイアンマンカラーのおもちゃのヘリコプターが落ちてるのをワンダが見つけます。
なぜかこれだけモノクロではなく色が付いています。これには意味があるのでしょうか。
さらに、物語は進みワンダとマダムが会話している中、突然ラジオから「ワンダ、聞こえるか 応答せよ」「誰が君に指示を?」という謎の男の声が流れます。
何かの幻聴のようにも思えますが、ワンダだけではなくそこにいたマダムにも聞こえているので幻聴ではなさそうです。
いや、そもそもこのマダムも実在するかわかりません。ワンダの夢の中という可能性もあります。
すると、意識的か無意識かはわかりませんが、ワンダが超能力でラジオを壊します。
これはワンダが見ている夢?幻想?どこか異世界に閉じ込められているのか?
もし現実であれば、「誰が君に指示を?」と謎の男が言っているので、何者かの指示でワンダが何かをしているのか、もしくは何者かがワンダを操ってワンダの超能力を使って何かを企んでいるのでしょうか。
さらに物語が進むと、マンホールから謎の男が出てきます。
見るからに怪しい男ですが、急に画面が巻き戻しされ少し前の場面に戻り、謎の男がなかったことになってしまいます。
それをやったのはワンダで明確な意思を持ってやったように思えます。
ここから推測すると、ワンダが意識的にこの世界を作り出していて、マンホールから出てきた男はワンダとは関係なくイレギュラー的に登場した人物だと思われます。
さらに、モノクロの世界がカラーの世界へと変化し、ワンダとヴィジョンがキスしておしまい。かと思いきや、また「ワンダ、誰が君に指示を?」という別の男の声が流れて2話が終わります。
●第3話「カラー放送」
前回のラストでカラー映像になってから、そのままカラー映像で物語が進んでいきます。
すると、何もしていないのにいきなりワンダのお腹が膨らみ始め、医師の診断を受けると妊娠したことが発覚します。
ヴィジョンは人間なので妊娠するがありません。
この不思議な現象を町の人に知られないようにしますが、家に訪れた近所のジェラルディンに知られてしまいます。
しかし、彼女はそれについて特に疑問も思わず出産を手伝い、無事に双子が生まれました。
そして、ワンダが自分にも双子の兄弟がいることを話しますが、ジェラルディンが「ウルトロンに殺された?そうでしょ?」と言います。
一般的には有名な話なので違和感はなさそうですが、なぜかワンダはその発言に問いただしますが、ジェラルディンは急にそんな発言はしていないかのようにふるまいます。
外ではワンダとご近所さんが家の外で話していますが、彼女が最近町に来たこと、さらに家族もいなければ家すらもないことを知ります。
近所の男が彼女が来た理由を話そうとしますが、それを別の近所の女が遮ります。
謎の女と一緒にいるワンダを心配してヴィジョンが家に戻りますが、いつの間にか謎の女・ジェラルディンが消えていて、ワンダに聞くともう帰ったと言います。帰った描写はありません。
次の瞬間、結界の外にはじき出されるようにジェラルディンが現れますが、体の周りには赤いエネルギー?のようなものが一瞬映りす。
見間違えていなければ、これはワンダの念能力でよく見る赤いエネルギーです。急にワンダが怪しくなってきました。
さらに、どこかの軍が彼女を取り囲みそこで3話が終わります。
●第4話「番組を中断します」
序盤から色々と事実が判明してきて、ウエストビューという町を目視では認識できるけど結界のようなものに包まれていて、その場所の存在を近所の町の住人がまったく覚えていないこと、さらに結界内の住人が失踪扱いになっていること、謎の女・ジェラルディンが調査のために結界内に入ったことが明かされます。
テレビの映像は、S.W.O.R.D.と呼ばれる諜報組織が結界内から流れてくる電波?念波?をキャッチしてそれをテレビに映していたものでした。
ソーシリーズのときに登場したメガネをかけた女性アシスタント・ダーシー・ルイスや、アントマンシリーズに出てきたFBIのジミー・ウー捜査官もいます。
物語の最後では、ワンダから見たビジョンが一瞬だけマインド・ストーンを抜き取られて死んだ姿に見え、意味深な言葉を残して4話が終わります。
●第5話「問題エピソード」
S.W.O.R.D.の映像付きの報告によると、ヴィジョンの遺体が安置されていた場所をワンダが襲い、ヴィジョンの遺体をどこかに運んで生き返らせたことがわかります。
マインド・ストーンを抜き取られたのにどうやって生き返らせたのか、それは謎のままですが、とにかくヴィジョンを生き返らせて何も知らせないまま、幸せな家庭を築いて暮らしているようです。
意識的なのか無意識なのかはハッキリしませんが、ヴィジョンの死に心が耐えきれず、仮初の幸せを作り出している感じがします。
何か違和感を覚えながら過ごしていたビジョンですが、職場のパソコンに届いたメールで違和感が強くなります。
メールの宛先はS.W.O.R.D.からで、マキシモフ事変(ワンダの苗字)、高レベルの放射線など物騒なことが書かれています。
職場の同僚たちはジョークだと笑い飛ばしますが、これがジョークだと思えないビジョンは直感で同僚の脳にエネルギー?を送り込みます。
すると、その同僚が人が変わったように「頼む、助けてくれ」「彼女が僕の頭の中に入って操ってる」「彼女を止めてくれ」とヴィジョンに告げます。
一方ワンダはと言うと、結界の外に出て自分たちの邪魔をしているS.W.O.R.D.に邪魔をするなと警告しにいきます。
家に帰ったヴィジョンが職場で出来事をワンダに話すと、彼女は「私が住民全員を操ってるなんて、何をおかしなことを言ってるの?」と言います。
さらに「これがどう始まったのかもわからない」と言います。
今まで見てきた感じだと嘘を言っているように思えますが、ワンダの姿を見ると嘘をついてるようにも思いません。
意識的に力を使ってすべてをコントロールしているというようには思えず、無意識の力なのか、ワンダ自身もわかっていない部分もありそうです。
2人が言い合いをしている中、家のチャイムが鳴り、ワンダが扉を開けると、そこにはウルトロンに殺されて死んだはずの双子の弟・ピエトロの姿がありました。
●第6話「ハロウィーンの不気味な夜に」
前話で死んだはずのピエトロ(なんか顔が違う)が出て来ますが、すんなりと受け入れていつもの日常が始まります。
しかし、何かおかしいと思ったヴィジョンが町を探索していると、少し離れた地域ではまったく喋らず同じ動作を繰り返す住人がいたり、まったく動いていない住人もいたり、涙を流している住人もいて、ワンダから遠く離れているとうまく支配が出来ていないようです。
そこで車に乗ったまま動かない隣人のアグネスを見つけ、ワンダの洗脳を解き会話してみると、ヴィジョン自身が死んでいることを知らされます。
一方、ワンダとピエトロが会話をしていますが、なぜかピエトロはワンダが町の人間を支配していると知っていて、それに理解を示していて、さらに、ワンダがどう操っているのかその方法を聞き出そうとします。とても怪しいですね。
その頃、ヴィジョンは真相を確かめようと町の外(結界の外)に出ようとし、近くにいたS.W.O.R.D.を発見し助けを求めますが、ワンダによって生き返ったヴィジョンはワンダの世界の中(結界の中)でしか生きられないため、徐々に体が崩壊していきます。
それを感じ取ったワンダとヴィジョンの子供が、お父さん(ヴィジョン)が死にそうだとワンダに言い、助けるために結界をさらに大きく広げてヴィジョンを結界の中に戻すことに成功します。
しかし、それによって結界の近くにいたS.W.O.R.D.とダーシーが巻き込まれてサーカスの一団に変えられてしまいます。
ワンダの力が強大で、さらに危険性が増した回でした。
●第7話「第4の壁を破って」
力を使い過ぎたせいなのか、結界内の物質が古くなったり新しくなったりを繰り返して安定せず、一人になってゆっくりする時間が必要みたいです。
ちょうどいいタイミングで隣人のアグネスが訪れ、子供たちのお世話を引き受けます。
外ではS.W.O.R.D.の長官がヴィジョンを蘇らせて知覚兵器として利用することが明らかになります。
その後、モニカは長官の悪事を阻止するためにワンダに話をしに行きますが、まったく聞く耳をもちません。
説得できそうなタイミングで隣人のアグネスがやってきて、ワンダを連れて行きます。
そして、アグネスが実は“アガサ・ハークネス”という魔女で、ワンダの知らないところで住人を操っていたことが判明します。
最初から、ヴィジョンとの幸せな暮らしのために住人全体を操っていたのはワンダですが、必要なときに住人の思考や行動を書き換えて、自分の都合のいいようにワンダが動くようコントロールしていました。何か目的があるようです。
●第8話「前回までは」
前回で隣人の優しいアグネスが、実は魔女“アガサ・ハークネス”だということが判明します。
彼女は魔女でもないワンダが魔法陣も使わず、家の隅々にある小さな装飾を作り出したり、何キロも離れた町の住人まで自動で動くようにコントロールしているその強大な力に興味を示しているようです。
ワンダは拒否しますが子供を人質に取られていてアガサの言うことを聞くしかありません。
ワンダの力の根源を探るため、彼女の子供の頃からの記憶を辿っていきます。
ワンダは、両親を殺されたことをきっかけにマインド・ストーンによる実験に志願し、そこで力を得たことがわかっていますが、その詳細が明らかになる回です。
結論から言ってしまえば、ワンダはマインド・ストーンによる力で超能力や幻覚を見せたり現実を改変したりする能力を得たのではなく、元々そういう力を体に秘めていて、その力がマインド・ストーンにより覚醒したのでした。
冷静に考えればマインドストーンが出来るのは精神コントロールなので、“新たな力を与えた”というのは変な話ですね。
マンガでよくあるような「脳を直接いじったら潜在能力が開花した」的な話だったようです。
ワンダの人物像の掘り下げはいままであまり行われてこなかったので、かなり重要回だと思います。
そして、アガサ(アグネス)との最終決戦が始まりますが、一方で、S.W.O.R.D.の長官が新たなヴィジョンを作り出して力を注ぐことに成功していました。
●第9話「シリーズ最終回」
アガサ(アグネス)との最終決戦が始まりますが、アガサは才能のある魔女として生まれ魔術の勉強もしているので魔法を使うことに関してはワンダより一枚上です。
さらに他人の能力(力?)を奪うことも出来るようで、ワンダが放出したエネルギー弾をくらったと思いきや、その力を奪いとります。
すぐに念能力が使えなくなるわけではないですが、力を奪われたワンダの手が腐ったようになってしまいます。
そこに、新しく作られたヴィジョンとワンダが作り出したヴィジョンが対決したり、それぞれがワンダとピエトロの能力を少し受け継いだ子供2人が参戦したり、S.W.O.R.D.が結界内に突入してきたりと、いままでのコメディサスペンスとは違い、本格的なアクションシーンが楽しめます。
最後は新たな力に目覚め、アガサの力を吸収したことでより強大なパワーを手に入れて「スカーレット・ウィッチ」となったワンダがアガサを倒して決着がつきます。
そこからヴィジョンとの本当の別れ、自分の過ちに気付き町の人々を開放し、どこかへと旅立ちます。
エンドロールでは、湖畔に囲まれた人里離れた場所で穏やかに暮らしていると思いきや、分身(?)のようなものを作り出し、アガサ・ハークネスから奪い取った魔術書を読んでいます。
さらに、「助けてママ、お願い!」という双子の声が聞こえて物語は幕を閉じます。