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『ボア』の作品情報
監督 | クリス・サン |
ジャンル | ホラー |
製作年 | 2017年 |
製作国 | オーストラリア |
上映時間 | 1時間36分 |
補足情報 | 原題:Boar |
『ボア』のあらすじ
舞台は美しいオーストラリアの田舎町。
この町では、何者かによって牧場の柵が壊され、家畜の羊が殺されるという事件が多発していた。
地元でパブを経営しているケンとその友人のブルーは、壊された柵の修繕に勤しんでいた。
ある夜、2人が休憩していたところ、遠くで火の粉が上がっているのを目撃する。
ただのキャンプファイヤーと思い気にも留めないブルーだったが、ケンはそこがキャンプ無許可の地域ということで2人で様子を見に行くことにした。
そこで見つけたのは、何者かによって無残にも食い殺された若者たちの死体だったーーー。
『ボア』のキャスト
- ネイサン・ジョーンズ
- ビル・モーズリー
- ジョン・ジャラット
- スティーヴ・ビズレー
- ロジャー・ウォード
『ボア』の感想・評価
巨大イノシシが田舎で猪突猛進大暴走!
もののけ姫に出てきた猪神・乙事主のような巨大なイノシシが田舎に現れて、人々を殺戮していく話。
昼間のコメディ・ジョークたっぷりの日常パートと、夜のイノシシが人を襲うシーンとの緩急がちょうどいい感じ。
ただ、なんだかわざとらしい演出が多くて、そこはちょっとやきもきする。
だだっ広い草原のシーンで、ワープしたかのように急に画面の横からイノシシが襲ってきて男を咥えて去っていくところとか、「いや、登場人物がイノシシの存在に気づかないのはおかしいだろ…」と思ってしまった。
なんか、芸もなくただただ“視聴者をビックリさせるだけ”の演出はいくらB級映画といえ納得できない。
あとはロック様みたいな屈強な男が出てくるんだけど、その男は銃を持っているにも関わらず、甥がイノシシに引っ張られてるシーンでは発泡せず、家族の女子2人を連れて逃げてしまう。
その後、いつの間にか画面外で銃を落としてしまった屈強な男は、姉(甥の母親)に「銃がなきゃあんなイノシシに対抗できないじゃない!」と責められる。
そして、「銃されあれば…」と顔を覆い隠して落ち込む様子はもはやギャグでしかない。
お前、あの銃どこにやったんだよ…(ちなみに、襲われた甥はラストにしれっと戻ってきます)。
悪い意味でのツッコミどころは多かったけど、比較的コメディ要素も多かったから…ギャグ映画として見たら…まぁ…いいでしょう。
巨大イノシシについては作り物感が否めないが、人を噛み砕く音やツノで串刺しにする映像、若者の損壊遺体の演出によって恐怖感はある程度楽しめた。
あとは「イノシシってこんなに大きくなるのか?」と思って調べてみたけど、アメリカで体長3mで体重が約477kgの巨大イノシシを少年が銃で退治したというニュースがあったので、巨大な個体はいるらしい(サイズ感も映画に出てきたイノシシと似てる)。
原題の『Boar』はそのまま「イノシシ」という意味です。
余談ですが、映画の予算は日本円換算で約3億円だそうな(映画ってお金かかるんだね)。
海外のレビューサイトで「完全なお金の浪費」「犯罪的に演技が下手」「我慢するのが辛いほどの馬鹿げた筋書きの脚本」と酷評されててちょっと笑いました。