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『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』の作品情報
監督・脚本 | 監督:タイラー・ニルソン、マイク・シュワルツ 脚本:タイラー・ニルソン、マイク・シュワルツ |
ジャンル | アドベンチャー・冒険、ドラマ |
製作年 | 2019年 |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 1時間37分 |
補足情報 | 原題:The Peanut Butter Falcon |
『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』のあらすじ
家族に捨てられ老人養護施設で暮らしているダウン症の青年ザック(ザック・ゴッツァーゲン)は、プロレスラーになるという夢を叶えるため夜中に施設を脱走する。
一方、兄を亡くして悲しみにくれていた漁師のタイラー(シャイア・ラブーフ)は、同業者の仕掛けたカゴから獲物を奪ったことがバレ、追って来る彼らからボートで逃げ出す。
そんな似た者同士の二人が偶然出会い、ザックは憧れのプロレスラーが運営しているプロレスラー養成学校に入るため、タイラーは別の漁師町を目指すため、一緒にアメリカの南部へと旅をすることに。
そこに、ザックを追いかけてきた施設の看護師エレノア(ダコタ・ジョンソン)も加わり・・・。
『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』の登場人物・キャスト
- シャイア・ラブーフ(タイラー)
- ダコタ・ジョンソン(エレノア)
- ザック・ゴッツァーゲン(ザック)
- ジョン・ホークス(ダンカン)
- トーマス・ヘイデン・チャーチ(クリント/ソルトウォーター・レッドネック)
- ブルース・ダーン(カール)
- ジョン・バーンサル(マーク)
- ミック・フォーリー(ジェイコブ)
- ジェイク・ロバーツ(サム)
- セレナ・アンダズ
『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』の感想・ネタバレ・評価
ダウン症の青年と無法者の男と看護師の女によるロードムービー
憧れのプロレスラーに会うために施設から脱走したダウン症の青年ザックと、他人の獲物を盗んだことがバレて同業者に追われている漁師のタイラー、それにザックを追ってきた真面目な看護師エレノアの3人が、お互いの目的のためにアメリカの南部へと旅するロードムービー。
自分のせいで兄を亡くし悲しみに暮れていたタイラーは、ザックの兄貴分のような振る舞いをすることで少し大人へと成長する。
施設で「ウスノロ」とバカにされていたザックは、タイラーに色々なことを教えてもらったり挑戦させてもらうことで、初めての経験や新しい自分と出会う。
ザックを追いかけてやってきた真面目な看護師のエレノアは、初対面の印象が最悪だったタイラーがザックのために頑張る姿を見て印象が変わったり、ザックの見たことないたくましい姿を見て驚いたりと、彼女自身に何か変化が訪れている。
新たな人との出会いにより人生や感情に変化が訪れていく様子に心温まる映画でした。
タイトルの『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』の意味が描かれるシーンだったり、クスっと笑える要素もある。
その他にも、漁師のタイラーが同業者の網を燃やしたことでその報復のために同業者が迫って来る演出は、ちょっとスリリングで物語に緩急がついていて良かった。
不満を言えば、ザックはなんで家族に捨てられたのか、その後に入れられた老人養護施設でどういう生き方をしてきたのかなど、ザックについての人物描写がもう少し欲しかった。
あと、施設を脱走する原動力が憧れのプロレスラーになるためだったけど、その原動力であるプロレスラーを好きになった経緯も知りたかった。
映画が90分ちょっとなのでサクッと見れる長さでいいんだけど、もう20分くらいザックの人物描写に時間を使っても良かったのかなと思う。
補足ですが、ダウン症の青年ザックを演じたザック・ゴッツァーゲンは、役と同じダウン症を持つ俳優です。
彼の「映画スターになりたい」という夢を叶えるためにこの映画が生まれたので、役名のザックも、憧れのプロレスラーに会いに行くという設定も、ザック・ゴッツァーゲンと同じもしくは重なる部分があり、ある意味で彼のドキュメンタリーのような映画でもありました。