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『ラヂオの時間』の作品情報
監督・脚本 | 監督:三谷幸喜 |
ジャンル | コメディ |
製作年 | 1997年 |
製作国 | 日本 |
上映時間 | 1時間43分 |
補足情報 | – |
『ラヂオの時間』のあらすじ
ラジオ局「ラジオ弁天」のスタジオでは、まもなく生放送が始まるラジオドラマ『運命の女』のリハーサルが行われていた。初めて書いた脚本が採用された主婦の鈴木みやこ(鈴木京香)も、緊張しながらその様子を見学していた。
無事にリハーサルも終わり、後は本番を待つだけだったのだが、人気女優で「律子」役の千本のっこ(戸田恵子)が突然役名の変更を求めてきた。
その提案にプロデューサーの牛島(西村まさ彦)は難色を示すが、主演の機嫌を損なうわけにもいかず、結局みやこに相談し「メアリー・ジェーン」へと変更することに。
だがしかし、今度は千本のっこの相手役を演じる浜村までも張り合うように役名の変更を申し出てきた。
そこから他の出演者も次々と不満を漏らし始め、メロドラマだった物語は次第に壮大なアクションへと変貌していくーーー。
『ラヂオの時間』の登場人物・キャスト
- 唐沢寿明(工藤学)
- 鈴木京香(鈴木みやこ)
- 西村まさ彦(牛島龍彦)
- 戸田恵子(千本のっこ)
- 井上順(広瀬光俊)
- 細川俊之(浜村錠)
- 奥貫薫(永井スミ子)
- 梶原善(大田黒春五郎)
- モロ師岡(バッキーさん)
- 近藤芳正(鈴木四郎)
- 布施明(堀ノ内修司)
- 藤村俊二(伊織万作)
- 並樹史朗(保坂卓)
- 田口浩正(辰巳真)
- 梅野泰靖(古川清十郎)
- 小野武彦(野田勉)
- 松本幸四郎(斎明寺公彦)
- 遠藤久美子(一之瀬弥生)
- 渡辺謙(大貫雷太)
- 桃井かおり(中浦たか子)
- 佐藤B作(鴨田巌)
- 宮本信子(山崎ルミ子)
『ラヂオの時間』の感想・ネタバレ・評価
ラジオブース内で起こるドタバタコメディ
素人の主婦が作った脚本を基に生放送のラジオドラマが放送されることになるが、時間ギリギリで大物女優が内容に口出しをし、その辻褄を合わせるためにシナリオを変えたりSEを追加したりととにかく現場が振り回されるドタバタコメディ。
監督の三谷幸喜さんが、自身が作った連続ドラマの脚本を勝手に制作スタッフに書き直された実話を基に作られた物語。
生放送ラジオドラマなのでトラブルが起きても数分以内になんとかしないといけない、だけど自分の意見を通そうとする人が多すぎて全員を納得させるのは難しい、とにかくCMや音楽をたくさん流して時間稼ぎをしながら問題を解決しようと奮闘するテンポのいいドタバタ感が、うるさくも心地いい映画だった。
私情で主役の名前を外国人の名前に変えちゃう面倒くさい大物女優とか、その女優が嫌いだから対抗して自分も負けじと内容を変えようとしたり温度設定にうるさい気難しい男とか、調子の良いことばっかり言って偉い人の顔色だけ窺ってるプロデューサーとか、ほとんどの登場人物にクセがあって個性的な魅力があるしムカつくやつらばっか。
映画だからやってることはメチャクチャなんだけど、それを一切感じさせないくらい役者の演技がうまいので、嘘の話なんだけど嘘っぽくない妙な説得力がある。
序盤から徐々にエンジンが掛かっていき、中盤ら辺でもうお腹いっぱいになるくらいドタバタ劇は最高潮になるんだけど、終盤では今まで言われるがままシナリオを変更してきた作家の主婦も、脚本への愛着を爆発させて結末の変更に反対したり、それぞれがプロとしての仕事をやり遂げようとするシーンでは急に感動ドラマっぽい演出があって、勢いを保ったまま最後まで駆け抜ける爽快感があって良かった。
世代じゃないけど有名な俳優の若い姿を見れたのと、ラジオ業界の裏側みたいなものを見ることができたのも面白かった。