【映画感想・レビュー】映画『花束みたいな恋をした』誰もが経験したことがあるような恋愛の思い出を素敵に彩ってくれるエモ映画

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映画『花束みたいな恋をした』作品情報

監督・脚本監督:土井裕泰
脚本:坂元裕二
出演者菅田将暉
有村架純
清原果耶
細田佳央太
韓英恵
中崎敏
小久保寿人
瀧内公美
森優作
古川琴音
篠原悠伸
八木アリサ
押井守
佐藤寛太
岡部たかし
オダギリジョー
戸田恵子
岩松了
小林薫
Awesome City Club
ジャンル恋愛
製作年2021年
製作国日本
上映時間2時間4分
補足情報

映画『花束みたいな恋をした』あらすじ・内容

東京・京王線の明大前駅で終電を逃したことがきっかけで偶然出会った大学生の山音麦(菅田将暉)と八谷絹(有村架純)。
好きな音楽や映画、文学などの趣味が驚くほど似ていた2人はすぐに意気投合、3回目のデートで麦から告白し、恋人同士となる。
大学卒業後は、麦はフリーのイラストレーター、絹はジェラート店でアルバイトを始め、調布市郊外の多摩川沿いの部屋を借りて同棲生活をスタートさせる。
このままずっと幸せな時間が続くと思っていた2人だったが、様々な出来事を経験していくうちに、すれ違うことがだんだんと増えていき・・・。

映画『花束みたいな恋をした』感想・評価・レビュー

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (4)

誰もが経験したことがあるような恋愛の思い出を素敵に彩ってくれるエモ映画


終電を逃したことがきっかけで偶然出会った普通の大学生が、よくある恋愛や幸せな日常を過ごし、社会人になって生き方や価値観のすれ違いから別れてしまうまでの5年間を描いた恋愛映画。

どこにでもあるような普通の恋愛を、菅田将暉と有村架純の演技力と、多くの人が共感するような出来事をこれでもかと映画中に散りばめて、さらに感傷的になるような音楽を添えることで、誰もが経験したことがあるような恋愛の思い出を素敵に彩ってくれるエモ映画という感じです。

前半の1時間はよくある大学生の日常を詰め込んだ、シンプルだけど多幸感溢れる素敵な日常が続いて、ベタだけど「このままずっとこんな関係が続けばいいのに…」と思う。
『花束みたいな恋を“した”』という過去形で終わるタイトルだけだと、もしかしたら恋が愛に変わって2人の関係が続いていくのかな?という期待もしてたけど、その期待は開始3分で粉々に砕け散ります。

後半の1時間は、大学卒業とか就職後とか、生き方の価値観やライフスタイルが違うカップルにありがちな恋愛のすれ違いが続きます。

菅田将暉が演じる麦くんは、やりたいことだった絵を描くことを仕事にしていたけど、単価が下がり続けてそれだけでは生活できない、このままだと大好きな絹ちゃんと一緒にいられない、だから今まで自分が築き上げたものを捨てて、大好きな麦ちゃんとずっと一緒にいるためにも、少し遅れて新卒の人たちに交じって就活をし、無事に就職する。
しかし、そこから大好きだった本も音楽も興味がなくなるほど仕事が忙しくなり、徐々に社会人としての人格が作られ始める。
仕事が理由で前々から絹ちゃんとしていた約束を何度もキャンセルするし、強い言葉で絹ちゃんの生き方を否定したりするようになり、昔の優しかった麦くんはもうそこにはいない。
ただ、好きだったものを犠牲にしながら、絹ちゃんと一緒にいるためにもやりたくない仕事のために勉強したりと頑張っている麦くん。

一方、有村架純が演じる絹ちゃんは、やりたいことだけやって生きていたいけど実家の両親もうるさいから就活を始め、圧迫面接で傷つき、麦くんの「一緒に暮らそう」という言葉に流されて、就職後はフリーターになる。
そこからは、やりがいもないし好きでもない仕事は続けるけど、生きるためにやりたくないことをやる分、今まで好きだった趣味の時間も絶対に手放したくない。
その趣味の時間を昔みたいに共有しようと、麦くんを映画や美術展やゲームをやるよう誘うけど断られてしまう。
楽しいことを共有できない関係や変わっていく麦くんに耐えられなくなっていく。
最終的には、2人の生活よりも楽しそうという理由で給料が下がるイベント企画会社に派遣として働き始め、そこの社長にラーメンを誘われた流れでベッドイン(正確な描写はないけどほぼ確実)、麦くんとの楽しい時間を他者に求めてしまい浮気までしてしまう。

いまの関係や2人の時間を犠牲にしてまでも、この先ずっと一緒にいるために変わろうと努力している麦くんと、昔と同じような関係を求め続けいつまでも変わらない生活を望む絹ちゃん。
真逆の価値観を持つ2人がこのままずっと一緒にいられるわけもなく、すれ違いが積み重なった結果、2人は別れてしまいます。

そんな、普通の大学生の普通の恋愛で始まり、よくある生き方・価値観のすれ違いから別れてしまうカップルの5年間を、目がガビガビになるくらいのエモのハイライトを詰め込んだ、クセのないシンプルな良い映画でした。

余談で、映画の2人を見ていると、好きな物を共有できる人がいるのは素晴らしいことだけど、世の中なんて好きな物よりも何とも思わないことや嫌いな物の方が多いだろうから、同じものをずっと好きでいるよりも、違うものを共有できる関係の方が結果としてうまく行く気がするのかなと思いました。