【数字のトリックにご注意を】沖縄米軍基地のコロナ感染者数問題についての罠

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琉球新報が「沖縄米軍のコロナ感染 世界最悪級に…10万人当たり1905人 本紙試算」という記事を出しました。

引用したものがこちら

7日の在沖米軍基地内の新型コロナウイルス新規感染者は254人となり、1日当たりの過去最多を更新した。

基地内の直近1週間の新規感染者数を人口10万人当たりに換算すると2千人に迫り、世界最悪レベルとなることが本紙の試算で分かった。

参考記事:「沖縄米軍のコロナ感染 世界最悪級に…10万人当たり1905人 本紙試算 」

 

すごく気になった表現が「人口10万人当たりに換算すると2千人」という一文です。

 

ここで思考停止して「沖縄米軍基地で人口10万人当たりで2,000人ものコロナ感染者が出たのか!!!」

と驚く人は騙されやすい性格なので今後詐欺などに気を付けてください。

 

では、僕がなぜこの一文に引っ掛かったのか説明していきます。

 

そもそも「人口10万人当たりに換算」する必要ってある?

 

結論:ないんですよ

 

こういう「人口10万人当たり」って表現は統計の指標(割合)を表す際によく使われてて、メリットは「単位を揃えることでデータの比較がしやすくなる」ということなんですよ。

 

例えばこんなデータがあったとします。

  • 人口100,000人のA都市 新規感染者数:1,000人
  • 人口200,000人のB都市 新規感染者数:2,000人
  • 人口300,000人のC都市 新規感染者数:3,000人

これだけ見ると「感染者数が都市Cが一番多い!ヤバい!!!」ってなりそうなんですけど

「人口10万人当たり」に換算するとこんな感じです。

  • 人口100,000人のA都市 新規感染者数:1,000人→人口10万人当たり:100人(全人口の0.01%)
  • 人口200,000人のB都市 新規感染者数:2,000人→人口10万人当たり:100人(全人口の0.01%)
  • 人口300,000人のC都市 新規感染者数:3,000人→人口10万人当たり:100人(全人口の0.01%)

「一見、単純な数字の比較だとC都市が危なそうに見えたけど、人口10万人当たりの割合で考えると一緒なんだ!」となります。

 

このように「人口10万人当たり」にすることで「単位を揃えることでデータが比較しやすくなる」というメリットがあるのです。

 

今回の場合は「数字を多く見せるトリック」

 

今回の記事の理屈が通るなら

人口10人の村A 新規感染者数:1人→人口10万人当たりの感染者数:10,000万人(全人口の10%)

となるわけで

 

だから世界最悪レベル!!!

なんてなるわけがないんですよ。

 

有名な言葉で「数字は嘘をつかないが嘘つきは数字を使う」というものがあるんですけど、

つまり「数字に嘘はないけど、嘘つきはその数字を自分の都合の良いように使うよ」ってことです。

 

これを今回のタイトル「沖縄米軍のコロナ感染 世界最悪級に…10万人当たり1905人 本紙試算」に当てはめてみると、「人口10万人当たりに換算した」数字は嘘ではないけど、その数字(約2千人に迫る)は「自分の都合の良いように使ってるよ」という話です。

 

わざわざ「人口10万人当たり」に換算した理由ってなに?

 

「そしたら、なんでわざわざ“人口10万人当たり”なんて表現を使ったの」という疑問ですが、理由は2つかなと思います。

 

理由その①:新聞社としてのスタンス

 

詳しくは「琉球新報」でググってみてください。

米軍基地に対する新聞社としてのスタンスが出てきます。

 

理由その②:ショッキングなタイトルを付けることで読者の興味を惹きつける

 

2つ目の理由としては、「ショッキングなタイトルを付けることで読者の興味を惹きつける」ためです。

 

記事なんて見られなければチラシの落書きと変わらないので、どうにかして見てもらわなければなりません。

 

ここでタイトルの「沖縄米軍のコロナ感染 世界最悪級に…10万人当たり1905人 本紙試算」に使われた“読者が興味を持ちそうな言葉”を見て分解していきましょう。

  • 沖縄米軍のコロナ感染→「日本人は頑張って感染対策してるのに!」みたいな層を炙り出して沖縄米軍にヘイトを集める
  • 世界最悪級→危機感や恐怖感を煽る
  • 10万人当たり1905人→大きな数字を見せてインパクト大!

こんな感じです。

 

タイトルをシンプルにすると「沖縄米軍の新規コロナ感染者数 過去最多の254人

このタイトルで見たくなる?記事をクリックする?リツイートして拡散する?

 

タイトルにインパクトのある言葉を使うことで、記事を見てもらおうという狙いが隠れているのです。

 

まとめ:世の中にある数字のトリックに気を付けよう

 

今回のことに限らず「数字は嘘をつかないが嘘つきは数字を使う」なんてことは世の中にゴロゴロ転がっています。

 

人を騙してお金儲けしようとする詐欺師とか、詐欺師とか、詐欺師とかetc…

 

表面的な数字に騙されず、少しでも怪しいと思ったら調べるクセを付けると騙されにくくなります。

今回の僕の記事にも、嘘が紛れてるかも知れませんね…

 

 

今日はこの辺で、またねっ!

 

この記事のまとめはこんな感じ!
  • 「数字は嘘をつかないが嘘つきは数字を使う」
  • 思考停止でニュースや新聞を信じない
  • 数字に少しでも違和感があれば調べるクセをつけましょう