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『アノニマス・アニマルズ 動物の惑星』の作品情報
監督・脚本 | 監督:バティスト・ルーブル 脚本:バティスト・ルーブル |
ジャンル | スリラー |
製作年 | 2020年 |
製作国 | フランス |
上映時間 | 1時間4分 |
補足情報 | 原題:Les animaux anonymes 英題:Anonymous Animals |
『アノニマス・アニマルズ 動物の惑星』のあらすじ
人間と動物のパワーバランスが逆転した世界。
動物が人間を狩り、人間を家畜として育て、時には賭けの対象として人間同士を戦わせる。
彼らがやっていることはまさに、人間が動物に対してやっていることである。
『アノニマス・アニマルズ 動物の惑星』のキャスト
- ティエリー・マルコス
- ポーリーン・ギルパイン
- オーレリアン・チラルスキー
- エミリアン・ラヴォー
『アノニマス・アニマルズ 動物の惑星』の感想・評価
もし人間と動物の立場が入れ替わってしまったら…
人間と動物のパワーバランスが逆転した世界の話。
人間側も動物側も声を出さない無声映画(一応うめき声とか声っぽい声は出すけど)なので、ちょっと退屈だった。
演出で気になったのは、意味ありげにシーンをぶつ切りして次のシーンへ行くの繰り返すがずっと続くこと。
このせいで、ずっと映画の予告編を見せられているかのような、ダイジェストを見せられているかのような感じが続くので、その演出はくどいし面白くなかった(あと同じようなシーンを使いすぎ)。
この映画ではいくつか特徴的なシーンがあって、
・人間が動物を家畜として育てて食べる。
・人間が自然にいる動物を銃を使って狩猟する。
・人間が賭けの対象として動物同士を戦わせ、戦えなくなった(使えなくなった)ら処分する。
こういった、「実際に人間が動物にやっていること」を逆の立場に置き換えて見せることで、「お前ら人間が動物にしていることは、こういうことなんだぞ?」ってことを伝えたかったんだと思う。
人間側が声を出さないのも、「動物たちは言葉(人間との共通言語)を使って、自分の意志や考えを訴えることができない」ということを意味してるのだろう。
ただ、気になる設定がいくつもあって、
立場が逆転したはずなのに、動物側(映画では人間役)が言葉を話せない(動物のようにバウバウ言ってコミュニケーションするだけ)ので、服を着てるくせに知性がない
家畜扱いの人間は服を着ていてやたらと文明的だったり、エサを食べて家畜として育つシーンもない
動物側(映画では人間役)は、顔は動物なのに体は完全に人間だったりで不自然(せめて手くらいは動物にして)
あと、捉えられた人間たちは普段どうやって過ごしてるの?警察とかいないのか?
代表的なこれらを含めて設定がめちゃくちゃなのに加え、ぶつ切りでシーンがコロコロ変わる演出のせいで、伝えたいことはわかるんだけど、映画として見づらいし面白くない。
最初から、裸の人間たちを使ってエサを食べさせたり、戦わせたりすればいいのに…(予算の関係で難しいんだろうけど)。
とりあえず、ツッコミどころありすぎて、ヴィーガン(完全菜食主義者)や動物愛護団体が一生懸命作った安っぽい抗議活動映画にしか見えなかった。
原題の『Anonymous Animals(アノニマス・アニマルズ)』の訳は、「名無しの動物たち」って感じで、「名前もない、匿名の動物たちによる人間への抗議活動」って意味が込められてるのかな。
邦題は『アノニマス・アニマルズ 動物の惑星』ってなってるけど、「動物の惑星」って付けちゃうとミスリードっぽくなるから、ちょっとインパクトのある邦題を付けたいのわかるけど、これのせいで映画の見方が変わってきちゃうから好きじゃないタイトル。