【映画感想・レビュー】映画『烏 カラス』獰猛化したカラスの大群が人々を襲うアニマル・パニック!

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映画『烏 カラス』の作品情報

監督シェルドン・ウィルソン
出演者ショーン・パトリック・フラナリー
ロッド・テイラー
スティーヴン・マクハティ
クリスティン・ブース
アマンダ・ブルジェル
ジョン・ラルストン
ジャンルホラー、サスペンス
製作年2007年
製作国アメリカ
上映時間1時間32分
補足情報原題:KAW

映画『烏 カラス』のあらすじ・内容

田舎町の警察署長・ウェイン(ショーン・パトリック・フラナリー)は、緊急の通報により駆け付けた現場で、牧場主のラルフが顔面血だらけで死んでいるのを発見する。
捜査をしていたところ、今度は「住人のクライドが許可なく銃を発砲している」という通報が入る。
ウェインがクラウドに話を聞きに行ったところ「今朝、鳥の大群に襲われた」と証言。
にわかには信じられないウェインだったが、その後、本来群れるはずのないワタリガラスの大群を目にするが、既にカラスは各地で住民たちを襲い始めていたーーー。

映画『烏 カラス』の感想・レビュー・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (2.5)

獰猛化したカラスの大群が人々を襲うアニマル・パニック!


全体的にダークな雰囲気で、カラスの黒さも相まって薄気味悪さが田舎に漂う感じがいい。最初15分くらいに感じられるドキドキ感もいい。
ただ、カラスが人々を襲うシーンが地味で少し物足りなかった。
1人の男性を狙ったり、2人組のカップルを襲ったり、バスに乗っている5人組を襲うといった場面場面で人々を襲撃するシーンはあるが、これだけではどうも迫力にかける。

街中をカラスが襲う大規模・パニック映画だったらもっと面白かったと思う。
もしくは、ベタだけど親玉の大きいカラスがいるとかでも良かったかな。

数が多いにしても、1匹1匹がやたら大きいとかならわかるけど、普通のワタリガラスのサイズくらい(全長60cm程度)にしか見えず、日常で見かけるカラスより1回り大きい程度。

それに、カラスたちは服の上から肉を貪るほどの力はなさそうなので、寒い時期で結構厚手のアウターを着ている住人たちは剥き出しの顔さえ隠せば問題はなさそうに見えるので、余計に怖さはあまり感じられない。

B級映画はバカなお調子者のせいで全員がピンチに陥ったり、雑なCGだったり、ストーリーの稚拙さも面白さの一つなんだけど、この作品は優秀そうな人でさえ合理的な判断や行動に欠けるのは気になる。

警察署長のウェインは、カラスによって顔が血だらけで死んでいる遺体を何度も見ているにも関わらず、自分の顔を隠そうとしない上に、周りの人々にも「頭や顔を狙われるぞ!頭部を服で覆って守るんだ!」的な展開もない。

カラスが人々を襲っているという事情を知らない人が混乱して逃げまどうのは仕方ないが、そういった人たちに対して、事情を知っている人間が何も言わずに無理矢理に混沌とした状況を作り出すのは、脚本の力不足なんじゃないかな。

ラストもありきたりで投げやりな終わり方なので、スッキリもしない。

カラスのクオリティがそこそこ良かっただけに、もうちょっとストーリーを頑張って欲しかった。

原題の『Kaw』はシンプルにカラスの鳴き声ってことかな?
ちなみに余談ですが、カラスを意味する英語は2つありますが、「Raven(レイブン)」が“大型種のカラス”のこと(ワタリガラスと訳することもある)で、「Crow(クロウ)」は“小型種のカラス”のことです。