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『イヌゲーム』の作品情報
監督・脚本 | 監督:ランディ・バン・ダイク 脚本:ランディ・バン・ダイク |
ジャンル | ホラー、スリラー |
製作年 | 2021年 |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 1時間34分 |
補足情報 | 原題:Like Dogs |
『イヌゲーム』のあらすじ
若い女性・リサ(アナベル・バレット)は、歩いているところを何者かに突然拉致されてしまう。
彼女が目を覚ますと、そこは見覚えてのない薄暗く狭い部屋で、体は首輪と鎖で繋がれていた。
食事もトイレもまるでイヌのような扱いを受ける中、新たに1人の男性が連れてこられる。
そして、2人はそこからの脱出を計画するが・・・一体、誰がここに連れてきたのか、この施設の目的はなにかーーー。
『イヌゲーム』のキャスト
- アナベル・バレット
- イグナシオ・マティーニャ
- ライアン・Q・トラン
- シェイ・デニソン
- ケイティ・ドアー
『イヌゲーム』の感想・評価
イヌのように首輪に繋がれた男女2人
若い女性が拉致され、犬のように鎖に繋がれて犬のような扱いを受ける中、新たに若い男性が追加され、2人でなんとか脱出しようとなんか頑張るシチュエーションスリラー。
邦題タイトルの『イヌゲーム』は、爆発的にヒットした韓国の某ドラマ『イカゲーム』に寄せただけで、内容はまったく関係ありません。
英題は『Like Dogs』で、「犬のように」というシンプルなタイトルです。
序盤は、シチュエーションスリラーや監禁ものあるあるの、“なぜ、ここに連れてこられたのか”や“この施設の目的はなにか”がわからないまま話が進んで行く奇妙さがあります。
しかし、開始30分で拉致された女もグルで、大学が行っているなんらかの実験であることが視聴者に明かされます。
ここら辺の仕組みは、スタンフォード監獄実験の匿名verっぽいです。
ちなみに、この実験がそもそもなぜ行われたのかは最後まで観ても明らかにはなりません。
ベタに、“人間は犬の気持ちを考えたことがあるか?”的な問いかけなのかと思って観てましたが、この実験の意図はなにもわからずに終わってしまいました。
まぁ、この実験がそういう意図があったとしても、飼われている犬はヘタしたら人間以上に大切にされていることが多いので、保護犬とか殺処分間近の犬の気持ちを人間に味わわせるはいい実験なのかもしれません。
ここからはネタバレになりますが、わかることと言えば、この実験を利用して若い女・リサが、吊り橋効果を使って一目ぼれした男を自分に惚れさせようとすること。
そして、リサに惚れてる実験者側の男が、リサの元恋人やストーカーなどを一ヶ所に集めて、人間らしさを取り除き犬のように扱うことでなんか罰を与えることくらいです。
実はヤバい女かと思ったら、その女に恋するもっとヤバい男がいた。という感じの演出です。
序盤まではシチュエーションスリラーとしてそこそこ楽しめたのですが、後半になるにつれて話がめちゃくちゃになるし、結局人はたくさん死ぬけどグロいわけじゃないし、全体的に中途半端な感じで終わります。
ほんと、最初の30~45分くらいまで良かったですし、この実験がちゃんと明確な意図があって行われていたもので、それに基づいてオチがあって終わっていたなら、そこそこの良作だったと思います。
支配する側・人間と支配される側・動物の立場を入れ替えて、人間のやっていることを改めて考えさせるみたいな映画もたくさんありますし、この映画もそういう方向であれば、ありきたりなそこそこ面白い映画にはなっていたんじゃないかなって感じです。