【映画感想・レビュー】映画『二十代の夏』元カノによく似た女性と出会った男の恋の行方

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映画『二十代の夏』の作品情報

監督・脚本監督:高野徹
脚本:高野徹
出演者戎哲史
福原舞弓
島津恵梨花
丸山昇平
ジャンルドラマ
製作年2016年
製作国日本
上映時間42分
補足情報

映画『二十代の夏』のあらすじ・内容

駆け出し小説家のカズキ(戎哲史)は、小説執筆のために故郷の伊豆大島で夏休みを過ごしていた。
そんなある日、滞在していたペンションのオーナーが急遽東京に用事が出来てしまい、カズキはオーナーが帰ってくるまでの代理としての役目を任されてしまう。
そして、宿泊客の女性・レイコ(福原舞弓)とユカ(島津恵梨花)に出会う。
カズキは、昔付き合っていた女性にとても似ているレイコに心惹かれていくーーー。

映画『二十代の夏』の感想・レビュー

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (3)

元カノによく似た女性と出会った男の恋の行方


駆け出し小説家の男が小説執筆のために故郷の島で過ごしていたら、観光で来た女性と出会い、その女性が元カノによく似ていて恋をする話。

監督がジャック・ロジエやエリック・ロメール、ホン・サンスのような映画を撮りたいという欲望があって、たまたま遊びに行った伊豆大島で自然の雄大さや人々の温かさに触れて、彼らが撮ってきたようなバカンス映画が伊豆大島で取れそうだと直感して企画を立て始めたそうです。

タイトルは最初『恋はフェリーに乗って』の予定でしたが、紆余曲折を経て『二十代の夏』になったそうです。
『恋はフェリーに乗って』も良さそうな感じですが、それだとポップな感じが出過ぎて映画のから感じる印象と違うから変えたのだろうか。

タイトルの『二十代の夏』に込められた意味としては、よくある元の恋人に似ているから好きになったとか、夏休みにたまたま出会った期間限定の恋といった、二十代特有の行き当たりばったり的な恋心を表現したかったのかなと僕は思ってます。

ただ、どちらかと言えば別に年齢関係なく、たまたま出会った女の子たちが可愛くて鼻の下を伸ばした幼い男がニヤニヤしているだけの映画だったとう印象です。

元カノに似ていない方の女性に言い寄られてまんざらでもない感じだったり、女性陣が他の男に話しかけられたことに嫉妬して男たちに向かって怒鳴り散らしたり、ほぼ初対面の人間に急に恋愛相談をしたりする様子が、ちょっと気持ち悪いなと思いました。
男性の雰囲気や行動が、20代と言うよりも中学生の恋愛を見ているようでした。

あと、島に来た観光客の女性・レイコと元カノのチヒロを同じ女性が演じていてなんか紛らわしかったのですが、監督インタビューを見ていると、どちらかよく分からない曖昧さを出した方が映画として面白くなる予感がしたそうです。

見た目がほぼ同じというのは別に良かったのですが、性格や話し方などのキャラクターまで似ている気がしたので、そこら辺は別にした方が見やすくて面白くなったんじゃないかなと思いました。

もしくは、カズキと元カノのチヒロの関係性とか過去に何があったのかの演出を入れるとかで、めちゃくちゃ見た目も性格も似ている女性なんだけど、実際は違うんだよということを映像から伝えた方が、映画として良かったんじゃないかなって感じです。

雰囲気や空気感は良かったのですが、映画としての面白さは42分ではわからなかったので、60分くらいでもう少し細かいところを詰めればもっと良くなったのかなと思いました。
最初は70分の予定だったらしいので、ちょっと長めのバージョンも見たかったです。