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『プラットフォーム』の作品情報
監督 | ガルダー・ガステル=ウルティア |
ジャンル | スリラー |
製作年 | 2019年 |
製作国 | スペイン |
上映時間 | 1時間34分 |
補足情報 | 原題:El Hoyo/The Platform |
『プラットフォーム』のあらすじ
ある日、ゴレン(イバン・マサゲ)は目が覚めると【48】階層にいた。目の前には謎の老人。
部屋の真上と真下には大きな四角形の穴が開いており、同じような部屋が無数に連なる塔のような建物の中らしい。
上の階層から順番に“プラットフォーム”と呼ばれる巨大な台座に乗って食事が運ばれてくる。
ただし、食事は上からの残飯、食べられる時間も台座が目の前にある時のみ。
同じ階層にいたベテラン老人・トリマカシ(アントニア・サン・ファン)からここでのルールを聞かされる。
1ヶ月後、ゴレンが目を覚めるとベッドに縛り付けられている状態だった。
顔を上げてみると、そこには【171】という文字が刻まれていたーーー。
『プラットフォーム』のキャスト
- イバン・マサゲ
- アントニア・サン・フアン
『プラットフォーム』の感想・評価
現代の階級社会(ヒエラルキー)を縮図化し、社会風刺を織り交ぜた作品
一番上の0階には食事を作るもの(食事を与えるもの)がいて、上の階層にいる者は食事を好きなだけ食べられ、下の者のことは一切考えていなかったり(強者の権利)、下の階層の弱者は食べ物に辿り着けない苦しさを知っていながら、いざ自分が上の階層にいたら貪るように食事を食べ始める。
そういう人たちだけではなく、みんなに平等に食べ物が行き渡るように行動する人など、それぞれに「強者の権利」「平等」「資本主義」「社会主義」の考え方があったり、宗教的な意味合いなど、様々なテーマが比喩・暗喩として全体的に散りばめられている。
少しネタバレになってしまうが、おそらく本作のメインテーマは、この塔のシステムを使った「性善説の証明」ということなのだが、少なくとも25年以上は成功していないということが劇中の情報から読み取れる。
映画を見ながら「現代に置き換えるとこういうことなのかな~」という風に楽しめることができれば、あなたにとって「観る価値があった作品」と感じられると思う。
正直、「ラストに衝撃の展開が…!」みたいな終わり方でもないのだが、ラスト後の想像も含めて色々と考えさせられる作品だった。