【感想・評価】映画『プラットフォーム』目が覚めると謎の建物の中、目の前には謎の老人【★3.5】

【感想・評価】映画『プラットフォーム』目が覚めると謎の建物の中、目の前には謎の老人【★3.5】

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『プラットフォーム』の作品情報

監督ガルダー・ガステル=ウルティア
ジャンルスリラー
製作年2019年
製作国スペイン
上映時間1時間34分
補足情報原題:El Hoyo/The Platform

『プラットフォーム』のあらすじ

ある日、ゴレン(イバン・マサゲ)は目が覚めると【48】階層にいた。目の前には謎の老人。
部屋の真上と真下には大きな四角形の穴が開いており、同じような部屋が無数に連なる塔のような建物の中らしい。
上の階層から順番に“プラットフォーム”と呼ばれる巨大な台座に乗って食事が運ばれてくる。
ただし、食事は上からの残飯、食べられる時間も台座が目の前にある時のみ。
同じ階層にいたベテラン老人・トリマカシ(アントニア・サン・ファン)からここでのルールを聞かされる。
1ヶ月後、ゴレンが目を覚めるとベッドに縛り付けられている状態だった。
顔を上げてみると、そこには【171】という文字が刻まれていたーーー。

『プラットフォーム』のキャスト

  • イバン・マサゲ
  • アントニア・サン・フアン

『プラットフォーム』の感想・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (3.5)

現代の階級社会(ヒエラルキー)を縮図化し、社会風刺を織り交ぜた作品


一番上の0階には食事を作るもの(食事を与えるもの)がいて、上の階層にいる者は食事を好きなだけ食べられ、下の者のことは一切考えていなかったり(強者の権利)、下の階層の弱者は食べ物に辿り着けない苦しさを知っていながら、いざ自分が上の階層にいたら貪るように食事を食べ始める。


そういう人たちだけではなく、みんなに平等に食べ物が行き渡るように行動する人など、それぞれに「強者の権利」「平等」「資本主義」「社会主義」の考え方があったり、宗教的な意味合いなど、様々なテーマが比喩・暗喩として全体的に散りばめられている。


少しネタバレになってしまうが、おそらく本作のメインテーマは、この塔のシステムを使った「性善説の証明」ということなのだが、少なくとも25年以上は成功していないということが劇中の情報から読み取れる。


映画を見ながら「現代に置き換えるとこういうことなのかな~」という風に楽しめることができれば、あなたにとって「観る価値があった作品」と感じられると思う。


正直、「ラストに衝撃の展開が…!」みたいな終わり方でもないのだが、ラスト後の想像も含めて色々と考えさせられる作品だった。

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