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『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』の作品情報
監督・脚本 | 監督:レジス・ロワンサル 脚本:レジス・ロワンサル |
ジャンル | ミステリー |
製作年 | 2019年 |
製作国 | フランス |
上映時間 | 1時間45分 |
補足情報 | 原題:Les traducteurs 英題:The Translators |
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』のあらすじ
全世界で人気のミステリー小説「デダリュス」。
その三作目で完結編の発売が決定し、各国同時発売に向けて9人の翻訳家が人里離れた洋館へと集められた。
そこでは内容の流出を防ぐため外部との接触が一切禁止され、警備員に監視されながら毎日地下シェルターでの翻訳作業が待っていた。
そんなある日、社長の元にある一通のメールが届く。
それは、「デダリュス」第三巻の冒頭10ページが流出、24時間以内に500万ユーロを支払わないと次の100ページもネットに公開し、それでも要求を拒めば第三巻の内容すべてが流出するというものだったーーー。
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』のキャスト
- ランベール・ウィルソン(エリック・アングストローム)
- オルガ・キュリレンコ(カテリーナ・アニシノバ)
- アレックス・ロウザー(アレックス・グッドマン)
- シセ・バベット・クヌッセン(エレーヌ・トゥクセン)
- リッカルド・スカマルチョ(ダリオ・ファレッリ)
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』の感想・ネタバレ

流出させたのは誰か?
全世界で人気のミステリー小説の完結編を各国同時発売するため、9人の翻訳家が地下シェルターに集められ翻訳を開始するが、謎の人物から内容の流出を阻止したければ大金を払えという脅迫メールが届くミステリー映画。
前半では翻訳作業開始、犯人から脅迫メールが届く、犯人探しを行うがそれまでとにかくテンポが悪く、雰囲気に全振りしただけの映画かと思いきや、後半では犯人が判明し、地下シェルター内での騒動、原稿を流出した手段と動機、ラストの結末までは一気に引き込まれる面白さがあった。
ただ、全体的に気になるところがたくさんあって…
まず、人気ミステリー小説「デダリュス」の人気がすごいから発売前に内容が流出しないよう翻訳家たちを人里離れた地下シェルターに閉じ込めて警備も厳重にしました、だからこそページが流出して大騒ぎです、みたいな感じなんだけど、世界各国で人気の小説って雰囲気がまるでない。
世界中で発売をまだかまだかと待ちわびてる様子が映し出されるとか、なんかヤバいくらい熱狂的なファンがたくさんいます!みたいな感じもなくて、画面の向こうの極一部の人間が勝手にすごい小説のラスト作品だぞ!と盛り上がってるだけなので一視聴者としてはちょっと置いてけぼりになってる感じがする。
ストーリー全体を通してみてもこの小説がすごい作品だからこそ成り立つ箇所がいくつもあるので、その感じが伝わってこないと緊迫感があまり伝わってこなかった。
次に、出版社の社長が小説を金儲けの道具としか見てない拝金主義の悪者として扱われてるけど、正直そんな感じはあまりしなかったし、ビジネスだから仕方がないよねという気もする。
悪者が小物になってしまうとせっかくのラストの魅力が薄まってしまうので、せめて「デダリュス」の第一作目は一ファンとして純粋にこの素晴らしい小説を世界中に広めたい!と思ってたけど、人気が出て金の魅力に取りつかれて、二作目、三作目と強硬手段に出て恨みを買ったみたいな展開が欲しかった。
それに地下シェルターに閉じ込めて翻訳者を家畜のような扱いをしてる!って流れがあったけど、地下シェルターとは言え部屋も広くて、娯楽のためにバーやボウリングや映画鑑賞もできるし、運動不足解消のために広いプールやランニングマシーンもあるから、不当な扱いのようにも見えない。労働時間は結構長いけど、まぁ高い報酬だろうから仕方がないよねって感じ。
さらに、流出を防ぐために地下シェルターに閉じ込めてインターネットや外部との連絡手段を断つのも自然だし、これがもし『ハリーポッター』の最終巻だとしたら、それくらいしてもおかしくないと思う。
まぁ、どれくらい人気の描写かわからないから『ハリーポッター』を例えに出したけど、結局は社長の悪者っぷりや振る舞いがいまいち弱かったので、結果的に犯人の動悸も弱くなっちゃったよねってこと。
あと、協力者が協力した動機も、秘書がある写真で納得させられた動機も弱かったと思う。
雰囲気やラストの結末や勢いで結果的には面白かったなと思ったけど、もう少し時間をかけて細かい部分に説得力があればもっと面白かっただろうなと感じた映画でした。