【映画感想・レビュー】映画『前科者』保護司をテーマにしたドラマ版から2年後のストーリーを描く

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

映画『前科者』の作品情報

監督岸善幸
出演者有村架純
磯村勇斗
若葉竜也
マキタスポーツ
石橋静河
北村有起哉
宇野祥平
リリー・フランキー
木村多江
森田剛
ジャンルドラマ
製作年2022年
製作国日本
上映時間2時間13分
補足情報連続ドラマ『前科者 -新米保護司・阿川佳代-』(全6回)から2年後のストーリー。

映画『前科者』のあらすじ・内容

保護司を始めて3年になる阿川佳代(有村架純)は、コンビニバイトをしながら、保護司として犯罪者の更生を手助けする日々を送っていた。
そんな中、阿川は殺人を犯した男・工藤誠(森田剛)を担当することとなった。
工藤は寡黙だが、自動車修理工場での真面目な働きぶりが評価され、ついに社員登用の話が出る。
ところが、工藤は保護観察終了前の最後の面談に現れず、職場からも姿を消し、電話にも出ない…。
ある日、警察が拳銃を奪われ発砲されるという事件が発生、その後、その拳銃を使った連続殺人事件までもが発生してしまう。
そして、その捜査線上に容疑者として浮上したのが、阿川が担当していた“工藤”だったーーー。

映画『前科者』の感想・レビュー・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (3.5)

保護司をテーマにしたドラマ版から2年後のストーリーを描く


この作品は、WOWOWにて2021年11月20日から放送された連続ドラマ『前科者 -新米保護司・阿川佳代-』(全6回)から2年後のストーリー。

保護司という職業があって、何をしているのかということを知るきっかけになったという意味では良い映画だった。
ただ、内容に関してはすごく中途半端だったのが残念。

良いところとしては、保護司に焦点を当てたということ。
あまり保護司をテーマにした作品がないため、この点に関しては良かったと思う。
ただ、サスペンスではなくヒューマンドラマ仕立ての方が個人的には好みだった。

悪かった点はいくつもあった。

保護司役の有村架純と刑事役の磯村勇斗とのラブシーンは特に必要なかった、キスシーンはあったとしてもその後までは蛇足だった。
もしラブシーンを使うのであればサスペンス要素は必要ない、あれのせいで全体的に映画がぼやけた印象を受けた。

刑事が病院で、患者の口を塞ぎボールペンで刺して脅したり、謎にアウトローな一面が出てくるのが謎。
それまでに本部の指示を聞かずに無茶苦茶な捜査をしてるとかならまだしも、急にヤクザみたいな脅し方するのがよくわらない。

犯人がある人物を襲う可能性があるのがわかってるなら、部屋の中まで人員を配置しとけばいいのにと思う。
その後に犯人を取り押さえる際も、なんだか警察があたふたしすぎな気がする、その後のオチもしかり(超ネタバレになるからここでは触れません)。

なんだか警察を無能な感じにして、強引に展開を作りたい気がしてならない。
保護司が犯罪者の更生を手助けるするという内容で作るのであれば、もう少し展開を丁寧に作って欲しかった。

自分はドラマ版は見ていないので、先に見ていたら印象は違ったかもしれないが、映画単体の内容としては★3で、保護司というテーマの分+0.5で合計★3.5の評価になりました。

それにしても、国家公務員で資格が必要なのに、給与は支払われない民間のボランティアというのも驚き。
人に寄り添い助けるという意味では、いのちの電話相談員も無給のボランティアだけど、国家公務員で給与もなしって誰がやるんだ…と思うけど、その分、意志や信念が強い人がやっている職業なんだろうなと感じた。