【感想・ネタバレ】映画『1987、ある闘いの真実』民主主義を勝ち取るために戦い抜いた人たちの実話の物語【★4.0】

【感想・ネタバレ】映画『1987、ある闘いの真実』民主主義を勝ち取るために戦い抜いた人たちの実話の物語【★4.0】

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『1987、ある闘いの真実』の作品情報

監督・脚本監督:チャン・ジュナン
脚本:キム・ギョンチャン
ジャンルドラマ、歴史
製作年2017年
製作国韓国
上映時間2時間9分
補足情報原題:1987: When the Day Comes

『1987、ある闘いの真実』のあらすじ

1987年1月、全斗煥(チョン・ドゥファン)大統領による独裁政権下の韓国。
ソウル大学の学生パク・ジョンチョル(ヨ・ジング)が、警察署内での取り調べ中に拷問により命を落とした。
政府はその事実を揉み消そうとするが、検事から偶然話を聞いた新聞記者がそれをスクープ。
そこから、韓国全土を巻き込んだ民主化闘争へと発展していくーーー。

『1987、ある闘いの真実』の登場人物・キャスト

  • キム・ユンソク(パク・チョウォン)
  • ハ・ジョンウ(チェ・ファン)
  • キム・テリ(ヨニ)
  • ソル・ギョング(キム・ジョンナム)
  • カン・ドンウォン(イ・ハニョル)
  • パク・ヒスン(チョ・ハンギョン)
  • イ・ヒジュン(ユン・サンサム)
  • ヨ・ジング(パク・ジョンチョル)
  • ユ・ヘジン(ハン・ビョンヨン)
  • キム・ウィソン(イ・ブヨン)
  • キム・スジン

『1987、ある闘いの真実』の感想・ネタバレ・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (3)

民主主義を勝ち取るために戦い抜いた人たちの実話の物語


1987年1月の韓国で起こったソウル大生拷問死事件をきっかけに、民主主義を勝ち取るために戦い抜いた人たちを、実話を元に描いた社会派映画。

聞きなれない単語や組織が出てくるのでざっくりと説明すると、1970~80年代の韓国は、当時の大統領・全斗煥(チョン・ドゥファン)による独裁政治が行われていた。

同じ時期に、内務部治安本部傘下の対共捜査機関・南営洞対共分室(ナミョンドンたいきょうぶんしつ)という、いわゆる国家の安全を脅かすスパイ活動などの犯罪行為を取り締まる機関(またはその庁舎)が設立。
その機関が、通称“アカ”と呼ばれる北朝鮮側の人間(共産主義者)の疑いがある者や、民主化運動関係者(当時の政府の反乱分子のような存在)を強引な手段を使って取り締まっていた。

そして、ソウル大生で学生運動家のパク・ジョンチョルが、彼の先輩で民主化運動関係者として指名手配中の男の捜査のため、南営洞対共分室(機関の名前であり庁舎の名前でもある)で取り調べを受けている最中に拷問を受けて死亡。
それがマスコミから世間へと明るみになり、たくさんの人が立ち上がり民主主義を勝ち取るための民主化闘争が始まったという話。

隠蔽された真実を暴こうと動く新聞記者、上からの命令を無視して新聞社に情報を流した検事、仲間が殺されたことで権力や武力に必死に立ち向かう学生たちなど、独裁政権を打ち破るため、民主主義を勝ち取るために動いた人たちの信念を丁寧に描いていて見ごたえがありとても面白かった。

なにが何でも拷問死事件を揉み消そうとする南営洞対共分室などの権力側の人間の、汚いやり方や暴力で黙らせる横暴さには怒りが湧いてくる。

韓国の実話を元にした映画は、結構フィクションを混ぜるイメージがあるからどこまで信用していいかわからないけど、ラストのエンディングで流れる当時の映像を見ていると、自分たちに歯向かう人たちにはどんな手段もいとわなかったんだろうなというのは伝わってくる。

たまに恋愛とかを絡めたおふざけシーンがあって、真面目でシリアスな映画にそういう展開はいらないんじゃないかと思ったけど、普通の人が勇気を出して権力に立ち向かったというのが伝わって来るので逆に良かった。

単純に映画としても骨太で面白かったし、こういう歴史が韓国にあったと知れて良かったなと思いました。

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