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『プリデスティネーション』の作品情報
監督・脚本 | 監督:マイケル・スピエリッグ、ピーター・スピエリッグ 脚本:マイケル・スピエリッグ、ピーター・スピエリッグ |
ジャンル | SF |
製作年 | 2014年 |
製作国 | オーストラリア |
上映時間 | 1時間37分 |
補足情報 | 原題:Predestination |
『プリデスティネーション』のあらすじ
1970年11月、ニューヨークの酒場に現れた青年・ジョン(サラ・スヌーク)が、1本のボトルと引き換えにバーテンダー(イーサン・ホーク)に自らの半生を語る。
青年の境遇に同情したバーテンダーは、自分が未来からやってきた時空警察のエージェントだと素性を明かし、青年の人生を狂わせた者への復讐のチャンスを与える代わりに、自分の後継者として時空警察になるよう取引を持ち掛けるーーー。
『プリデスティネーション』のキャスト
- サラ・スヌーク
- イーサン・ホーク
- ノア・テイラー
- フレイヤ・スタッフォード
『プリデスティネーション』の感想・評価
卵が先が鶏が先か
連続爆弾魔を殺すため、そして時空警察である自分の後継者を見つけるために過去や未来をタイムスリップする男の話。
序盤~中盤の50分くらいは、バーに来た男・ジョンによる語りと過去の映像のみでSF要素はまったくなく、ヒューマンドラマっぽい演出なので退屈になるかも知れませんが、後半でとても大事になってくる部分なのでじっくり見てください。
序盤は、説明は長いものの、サラ・スヌークの演技と語りにとても引き込まれます。
役者がダメだと20分くらいで視聴者が脱落しそうな雰囲気だけど、何か重要な話をしているというヒリヒリとした空気感を醸し出したサラ・スヌークの演技は見事でした。
後半にかけては、序盤にじっくり丁寧にバラまいた伏線を綺麗に回収していきます。
視聴者が置いてけぼりになりそうなくらい複雑な内容にも関わらず、比較的わかりやすい内容になっていたのは、序盤に食い入るように魅せられた語りのおかげですね。
序盤の長い助走からの後半で怒涛に畳みかける伏線回収は見事で気持ちがいいし、ストーリーには引き込まれるしでとてもいい映画でした。
さらに、両性具有という特異体質とタイムスリップできる時空警察になったことで生まれた、“自己完結型のタイムパラドックス”というのは新しい設定でした。
SFとかタイムリープ・タイムパラドックスもので細かいところにツッコむのは野暮ですが、突っ込む隙を与えないほどの力がこの映画にはありました。
ただ、ところどころややこしい部分があって、それらの細かい内容については考察を書いている人がたくさんいるので、そちらを読むとよりこの映画を楽しめると思います。