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『フローズン・ライター』の作品情報
監督・脚本 | 監督:ジャスティン・トーマス・オステンセン 脚本:シグネ・オリニク |
ジャンル | サスペンス、ホラー |
製作年 | 2011年 |
製作国 | カナダ |
上映時間 | 1時間31分 |
補足情報 | 原題:BELOW ZERO |
『フローズン・ライター』のあらすじ
原稿の締め切りが迫るも一向にアイディアが浮かばず、スランプ状態のホラー作家・ジャック(エドワード・ファーロング)。
自らを極限状態に追い詰めるため、彼のエージェントの協力により、人里離れた精肉工場の冷凍庫を借りて執筆に集中することを決めた。
期限は5日間、その間は一切外に出ることできず、寒さと戦いながらなんとか原稿を書き上げていくが・・・。
『フローズン・ライター』のキャスト
- エドワード・ファーロング
- クリスティン・ブース
- マイケル・アイズナー
『フローズン・ライター』の感想・レビュー
冷凍庫で執筆中のホラー作家に起こった悲劇
閉め切り間近のホラー作家が、自分を追い込むために人里離れた精肉工場の冷凍庫にこもって執筆していたら、色々なハプニングが起こる…ってな感じの映画。
精肉工場の冷凍庫を貸し出した女性・ペニーのキャラは面白い、初っ端からアクセル全開で冗談を言いまくり、笑うとブタのように「ブヒブヒ」と笑う姿を見るだけで少し笑えてくる。序盤はコメディ映画を観ているようで面白かった。
スリラーとしては、裸エプロンで人間を解体しているハゲおやじの醸し出す雰囲気は良い感じに怖い。
そんな感じで、物語は観始めて1時間くらいはそれなりに面白かったのだが、最後の30分~オチにかけてまでは同じようなことの繰り返しだし、話が二転三転してゴチャゴチャしてきて、悪い意味で何がなんだかわからなくなってくるのでそこはちょっと残念だった。
若干ネタバレすると、あるホラー作家が冷凍庫で執筆しているとハプニングが起こる…という作品を書いているホラー作家が主人公…という設定を書いているホラー作家が主人公…という設定を書いているホラー作家が主人公…といったように、映画の「インセプション」っぽい展開になっている。
ただ、「インセプション」のようにしっかりと物語が作られているわけではなく、ただただ視聴者を混乱するだけの妙な設定を繰り返すだけで、どれが現実でどれが物語の話なのか、途中で何が起こっているのかよくわからなくなってくるので、ここがつまらなさの原因だと思われる。
だって、「どうせあれこれ考察したって、あとでそれを全部ぶち壊すんでしょ?」って感じの展開が続くので、あれこれ考えるのがムダになってくるんだよなー。
途中までは、現実とシナリオのごちゃ混ぜ感がちょうど良かったんだけど、同じような展開を何回も繰り返したせいで、ちょっとくどかったのがダメだったかな。
オチは悪くはなかったけど、そこに繋がるまでの過程が雑過ぎたので、今までの話なんだったの?という感じ。
ちゃんとオチに繋がるように脚本を作って欲しかった。
あと、冷凍庫ってほど寒そうな感じは画面からは伝わってこなかったし、正直、窓割れば出られるじゃんって感じだったので、そこの設定も弱かったかなという感じです。
補足で、原題の『BELOW ZERO(ビロウ・ゼロ)』は「氷点下」という意味で、原題が割と物語の内容と関係してくるので、邦題の『フローズン・ライター』は、若干意味が変わってきてしまうよなと思いました。