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『エイリアン3』の作品情報
監督・脚本 | 監督:デヴィッド・フィンチャー 脚本:デヴィッド・ガイラー/ウォルター・ヒル/ラリー・ファーガソン |
ジャンル | ホラー、SF |
製作年 | 1992年 |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 1時間55分 |
補足情報 | 原題:Alien³ |
『エイリアン3』のあらすじ
殖民惑星・LV-426でのエイリアン殲滅作戦後、リプリー(シガニー・ウィーバー)ら生存者たちは宇宙戦艦スラコ号に乗り込み、冷凍睡眠状態で地球へ帰還しようとしていた。
しかし、戦艦内で謎の火災が発生、自動的に切り離された非常脱出機は囚人惑星・フューリーへと不時着する。
そこでは、殺人・強盗・強姦など様々な罪を犯した数十名の男の受刑者たちが矯正と仕事のために暮らしていて、唯一の女性であるリプリーは秩序を乱す存在だった。
さらには、乗ってきた宇宙戦艦内から生きたエイリアンの痕跡が見つかり・・・。
『エイリアン3』のキャスト
- シガニー・ウィーバー(エレン・リプリー)
- チャールズ・S・ダットン(レオナルド・ディロン)
- チャールズ・ダンス(ジョナサン・クレメンス)
- ポール・マッギャン(ウォルター・ゴリック)
- ブライアン・グローヴァー(ハロルド・アンドリュース)
- ラルフ・ブラウン(フランシス・アーロン)
- ランス・ヘンリクセン(ビショップ)
- ダニエル・エドモンド(ニュート)
- ピート・ポスルスウェイト(デヴィッド・ポスルスウェイト)
『エイリアン3』の感想・ネタバレ・評価

男のみの囚人惑星を舞台にエイリアンとの死闘再び
映画『エイリアン』シリーズの三作目、主人公は変わらずリプリーで、罪を犯した人たちが収監されている囚人惑星フューリーが舞台。
この作品の後に『セブン』を作るデヴィッド・フィンチャーが監督したからか、前作で何とか生き残った4人の内3人が事故で死亡してしまうという絶望がスリラー感が漂ってきて、今までとは違った恐怖を感じます。
事故やエイリアンによって人が死ぬシーンも、今まではなんだかわからないまま人がバッタバッタと殺されていたという感じでしたが、今作では血しぶきや悲鳴が生々しくてビックリ系のホラーというよりは、ゾッとするスリラー映画になっている印象です。
犬を宿主にして生まれたエイリアンだからなのか、今までのエイリアンよりも残虐性よりも捕食性が目立ったのも新しい展開で、人がぐちゃぐちゃと食べられる描写は生々しいです。
デヴィッド・フィンチャー監督は好きで、序盤はその才能が光る演出が多くて今までのエイリアン映画とはまた違った魅力が生まれていて良かったです。
ただ不満な点もいくつかあって、1と比べると逃げ場がない狭い貨物船から逃げ場がない広い囚人惑星に、エイリアンの個体数は1と同じ1体、武器は包丁やオノと言った近接武器と火薬がメインで、良く言えば1作目の原点回帰ですが悪く言えば1作目とほぼ同じ状況です。
それに、序盤はエイリアンの殺戮描写は怖かったものの、中盤からは周りの人間は無警戒+エイリアンが音もなしに背後から忍び寄り、何かの気配を察してゆっくり後ろを振り返ると殺されるとか、上からいきなり襲われるみたいなワンパターン描写が多くて、ちょっと飽きてしまいます。
あと、エイリアンとの鬼ごっこシーンでは、距離的にすぐに追いつかれるだろうと思ってもなんか逃げ切れちゃったりするのも納得いかないし、B級の動物パニック映画みたいな明らかに周りと浮いてる安っぽいCGがたびたび出てくるせいで没入感が途切れるのも残念でした。
主人公のリプリーは、前作の2ではたくましさを見せたり全員で協力する姿勢を見せていましたが、3ではエイリアンが存在しているのはほぼ確実なのに、どうせ信じてもらえないからと誰にも話さなくてそのせいで犠牲が出てしまったり、その後も単独行動でエイリアンについて調査したりと、行動にちょっとイライラします。
2では最初は怯えながら海兵隊と一緒に現地に行く、そして彼らの戦いを見守る序盤から、中盤では積極的に生き残ったり守ろうと行動に移してたんだから、3ではリーダーシップを発揮しても良かったんじゃないかなと思います。
なんで2で見られた精神的成長がリセットされて、2の序盤で見たクヨクヨしたリプリーの姿に戻ってしまったのだろうか・・・。
1はエイリアンの登場のインパクト、2はエイリアンの良さを残しつつドンパチエンタメ感が強くなったことで1の続編として文句なしの出来栄え、3ではエイリアンについての新しい展開やスリラー的な怖さや人間模様が描かれたことは良かったけど、トータルの評価では前作までの面白さを更新できなかった感じです。