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『アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発』の作品情報
| 監督・脚本 | 監督：マイケル・アルメレイダ 脚本：マイケル・アルメレイダ |
| ジャンル | ドラマ |
| 製作年 | 2015年 |
| 製作国 | アメリカ |
| 上映時間 | 1時間38分 |
| 補足情報 | 原題：Experimenter |
『アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発』のあらすじ
1961年、アメリカ・イェール大学で社会心理学者スタンレー・ミルグラム（ピーター・サースガード）による「アイヒマン実験」が開始された。
この実験は、第二次世界大戦中に起こったホロコースト（ユダヤ人大量虐殺）の責任者のアドルフ・アイヒマンが裁判にかけられた際、彼が大量虐殺を行うような異常者に見えなかったことから、「一定の条件下で人はどれだけ残酷になれるのか」という疑問を検証するために行われた。
実験の内容は、2人の人物を問題を出す“先生役”と問題に答える“生徒役”に分け、生徒役が答えを間違えるたびに先生役が徐々に強い電気を与えていくというもの。
ミルグラムが学生や同僚に行った事前アンケートでは、「最大の電圧を与える者はほとんどいないだろう」と予想されていたのだが・・・。
『アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発』の登場人物・キャスト
- ピーター・サースガード
- ウィノナ・ライダー
- アントン・イェルチン
- ジョン・レグイザモ
- タリン・マニング
- ケラン・ラッツ
- デニス・ヘイスバート
- ジョシュ・ハミルトン
- アンソニー・エドワーズ
- ロリ・シンガー
- ジム・ガフィガン
- ドニー・ケシュウォーズ
- ヴォンディ・カーティス=ホール
- エミリー・トレメイン
- エドアルド・バレリーニ
- ネッド・アイゼンバーグ
- ポール・レイザー
- ダニー・A・アベケイザー
- カール・ギアリー
『アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発』の感想・ネタバレ・評価
“服従の心理”を解明したミルグラム実験の話
「特定の条件下であれば普通の人でも権威者の指示に従って非人道的な行為をしてしまう」ことを証明したミルグラム実験（アイヒマン実験・アイヒマンテスト）の様子と、その実験を行った社会心理学者スタンレー・ミルグラムの生涯を描いた作品。
なんとなくアイヒマン実験（以下「ミルグラム実験」と表記）のことは知ってたけど、具体的に実験がどのように行われていたのかは知らなかったから、それを映像で観ることが出来たのは良かった。
ただ、スタンレー・ミルグラムがこの実験を行うに至るまでのの過程がもっと知りたかったし、被験者たちがどのような気持ちだったのかをもう少し知りたかった。
ミルグラム実験のシーンは序盤の30分で終わるのでちょっと物足りないし、その後にこの実験が世間でどのような反響を得たのかもちょろっとしか描かれないのでそれも物足りない。
まぁ、ミルグラム実験中心の話とは書いてないから仕方がないんだけど、彼の代表的な実験だからもう少し詳しく描いてもいいんじゃない？とは思った。
序盤で大きな場面を描き切ってしまった以上、中盤以降の「ミルグラムは他にもこんな実験をしてました」というくだりがいまいち盛り上がりに欠けてたのは残念かな。
ただラストの展開で、ミルグラム実験はどんな人にも起こりうるということが証明されているようでなんだかスッキリした。
それと、原題の『Experimenter』は、「実験者」や「（特に実験心理学で）実験を行う人」という意味だから内容にあっていていい。
ただ、邦題の『アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発』はもうトップオブクソ邦題。
これじゃあまるで、スタンレー・ミルグラムが第二次世界大戦中に起こったホロコースト（ユダヤ人大量虐殺）の責任者のアドルフ・アイヒマンの意思を受け継いだみたいな感じじゃんか。
たしかに、直訳で「実験者」なんてタイトルにしようもんなら誰も見ないだろうし、見てもらわないことには意味ないし、実際にこのタイトルだから見たってのはある。
だけど、その煽りタイトルと内容が全然合っていないから、結局映画の印象までもちょっと悪くしちゃってるよ。
