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『キングスマン:ゴールデン・サークル』の作品情報
監督・脚本 | 監督:マシュー・ヴォーン 脚本:ジェーン・ゴールドマン/マシュー・ヴォーン |
ジャンル | アクション |
製作年 | 2017年 |
製作国 | イギリス |
上映時間 | 時間分 |
補足情報 | 原題:Kingsman: The Golden Circle |
『キングスマン:ゴールデン・サークル』のあらすじ
前作の事件から1年、イギリスの諜報機関“キングスマン”で一流スパイとして成長したエグジー(タロン・エガートン)は、かつてキングスマン候補生だったチャーリー(エドワード・ホルクロフト)に襲われる。
その襲撃をなんとか退けたエグジーだったが、謎の組織「ゴールデン・サークル」の攻撃によりキングスマンの本部が壊滅、ほとんどのメンバーも殺されてしまう。
生き残ったエグジー(タロン・エガートン)とメカ担当のマーリンの2人は、同盟を結ぶスパイ機関“ステイツマン”の協力を得るためアメリカへと向かうーーー。
『キングスマン:ゴールデン・サークル』のキャスト
- コリン・ファース(ハリー・ハート)
- ジュリアン・ムーア(ポピー・アダムズ)
- タロン・エガートン(ゲイリー・“エグジー”・アンウィン)
- マーク・ストロング(マーリン)
- ハル・ベリー(ジンジャー)
- エルトン・ジョン(エルトン・ジョン)
- チャニング・テイタム(テキーラ)
- ジェフ・ブリッジス(シャンパン)
- トーマス・ターグーズ(リアム)
- ペドロ・パスカル(ウイスキー)
- ソフィー・クックソン(ロキシー・モートン)
- エドワード・ホルクロフト(チャーリー・ヘスケス)
『キングスマン:ゴールデン・サークル』の感想・評価
キングスマン再び
イギリスのスパイ機関“キングスマン”とアメリカのスパイ機関“ステイツマン”が手を組み、毒を混ぜた麻薬を世界にバラまいた謎の組織“ゴールデン・サークル”の野望を阻止しようとする話で、映画『キングスマン』の続編作品。
前作を観てからこの映画を観たけど、ぶっちゃけストーリーもアクションも何もかもが前作よりも圧倒的にスケールダウンしていて、キングスマンファンとしては心底ガッカリな内容だった。
前回はイギリス紳士による最先端のスパイ武器を使いながらのスタイリッシュアクション!と思わせてからの、意外と血みどろの肉弾戦多めのバイオレンスアクションが斬新で面白かったけど、今回はゴチャゴチャしたカメラワークとアップテンポな音楽でごまかした雑なアクションが多めで、シンプルに面白くない。
この映画は見た目だけがそのままで中身が何もかも入れ替わってしまったキングスマンの形を模した何かで、キングスマンシリーズではない。まさにテセウスの船状態。
序盤の敵から車で逃げ回りながら車内で行われるアクションシーンは前作とはない感じで面白かったし、前回は確かカーアクションはなかったから新鮮で良かった。
ここだけ見ると、「前作よりもパワーアップしたアクションが見られるんだな」と期待していたけど、たぶんここがアクションのピークと言っても過言ではない。
そもそも、大してキャラに魅力もないぽっと出のアメリカスパイ機関の男のアクションシーンが多すぎて、その男のスピンオフ作品を見ているようだった。
人気漫画の主人公以外で人気が出たキャラを作者を変えてスピンオフ漫画が連載されたりするけど、それを見ている気分。
スピンオフ作品としてならまだマシな評価ができたけど、これは『キングスマン』の正当な続編なのに、アメリカンカウボーイが活躍しすぎる。その活躍も別に面白くはない。
敵も前回は明らかに悪そうな男と足が刃になった女でわかりやすくキャラが立ってたのに、今回はどこにでもいそうな謎の組織のボスの女と前回死んだと思っていたキングスマンの試験に脱落した男の2人。
男は片腕ターミネーターになってたし、チャラそうな見た目から坊主になりプリズンブレイクに出てきそうな雑魚囚人みたいな見た目をしていて悪役としての魅力がまったくない。
敵の謎の組織“ゴールデン・サークル”は、アメリカ大統領に対し「うちだけが麻薬を売れるように合法化しろ!」と脅すために麻薬に毒を混ぜた全世界にバラまいたけど、動機が儲けたいだけなのがショボすぎる。前作は人間を間引くという動機だったからまだ面白かったのに…。
それと、前回死んでたと思われていたコードネーム“ガラハッド”のハリーが実は生きていた!って展開はいいんだけど、序盤の序盤に実は死んだと思われていたかつての訓練仲間が生きていた!という展開を既にやっていたので、特に感動はなかった。
こういうのって少しもそういう雰囲気を漂わせない方が絶対面白いのに、何やってるんだよという感じ。
そう言えば、ぽっと出の組織にハッキングからのミサイル攻撃をされてキングスマンのメンバーのほとんどが死んでしまうってくだり、スパイ組織“キングスマン”の株を底の底に叩き落とす行為で敬意を感じられない。
あんなカッコ良かった組織がザコの噛ませ犬にされてしまうなんて、本当ショックだよ。
前作からずっと登場してたマーリンも主人公のミスからの地雷で爆死なんてつまらない終わり方。
主要なキャラを殺せばとにかく盛り上がると思ってる中二病思考のやつがこの結末を選んだのか?映画作る前に今すぐジュニアハイスクールからやり直して来いよ。
エルトン・ジョンをなんか雑に使えば面白いだろって感じも寒いし、人間ミンチは1回は良いけどおかわりはいらない。ターミネーターのイヌverもいらなかったと思う。機械相手だとどうしても雑な戦いになっちゃうから絵的に面白くない。
味方だと思ってた人間が実は敵でしたってのも前作と同じことやっててダメ。素直に世界の二大スパイ(?)が手を組んで巨悪を倒しましたって内容で良かったのにと思う。
全体的にテンポが悪く2時間20分近くあるけど1/3削っても問題ないと思う、それで主人公のエグジーが一流スパイになった感じを出すために、前作のように序盤でエグジーがスパイとして活躍するシーンを挟んでも良かったと思う。
とりあえず不満はこんな感じで、正直全体的な評価は5段階評価で★3.0くらいだけど、キングスマンシリーズに敬意を表しての★3.5って感じでした。