【映画感想・レビュー】映画『ノック 終末の訪問者』家族1人を犠牲にするか、全人類を犠牲にするか

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映画『ノック 終末の訪問者』の作品情報

監督・脚本監督:M・ナイト・シャマラン
脚本:M・ナイト・シャマラン、スティーヴ・デスモンド、マイケル・シャーマン
出演者イヴ・バウティスタ
ジョナサン・グロフ
ベン・オルドリッジ
ニキ・アムカ=バード
ルパート・グリント
アビー・クイン
ウィリアム・ラグズデール
Jerry Lobrow
ジャンルホラー、スリラー
製作年2023年
製作国アメリカ
上映時間1時間40分
補足情報原題:Knock at the Cabin

映画『ノック 終末の訪問者』のあらすじ・内容

人里離れた山小屋で休暇を過ごしている家族3人のもとに、突如として武器を持った謎の4人組が現れる。
「話し合いがしたい」という彼らの要求を拒否すると、強硬手段で小屋へと侵入、抵抗むなしく家族全員が拘束されてしまう。
そして彼らは、家族にある“選択”を迫ってきた。
それは「家族3人の内、1人を犠牲にして全人類を救うか、それとも、家族3人を救うために自分たち以外の全人類を犠牲にするか」というものだったーーー。

映画『ノック 終末の訪問者』の感想・レビュー

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (3)

家族1人を犠牲にするか、全人類を犠牲にするか


みんな大好き(?)ナイト・シャマラン監督の映画。
休日をのんびり過ごしていた家族3人のもとに、武器を持った謎の4人組がいきなり現れ、「家族1人を犠牲にするか、全人類を犠牲にするか」の選択を迫ってくるという謎映画。

その4人は宇宙人でもなくただの一般人で、彼ら自身もなんで自分がある役目(家族3人に選択を迫ること)を託されたのかわからないんだけど、人類が滅亡していくビジョンを頭の中に見せられたことで、「謎のお告げの通りにしないと全人類が滅亡してしまう!」という使命感を背負って家族3人のもとにやってくる。

この時点で、なんでそんなの信じたの?という感じで頭の中「???」なんだけど、一定の時間ごと(6時間×4人で期限は24時間?)に、使命を託された4人の内の1人を、残った人たちで殺していくという謎の儀式を繰り返すところもよくわらからず、最後まで観ても結局なんだったのかがわからずじまい。

ナイト・シャマラン監督はちょっと奇抜な感じの設定が多いし、この映画も設定・コンセプトは良かったんだけど、結局その設定を最後まで活かしきれずに、消化不良で終わってしまった。

1人を選ぶか複数を選ぶかというのは、なんだかトロッコ問題っぽい感じもする。
たぶん宗教の要素も取り入れてるのかも知れないんだけど、じゃあそれを考察したいと思わせる感じの映画でもないし、映画内で提示された情報もそんなにないため、「とりあえず奇抜な設定で雰囲気だけで映画を作ってみて、考察とかそこら辺は観客に丸投げしちゃおう!」って意図にしか思えない。

いや、ナイト・シャマラン監督にはちゃんと構想があるのかもしれないけど、日本・海外のレビューを観てもわかっていない人がほとんどだったので、どんなに深い物語を作ったとしても作品の意図が何も伝わらないなら意味がないじゃんという感じ。

ざっくり言うと、自己犠牲・他者犠牲とか、自分がこの目で見たものしか信じない科学的な視点を持つ家族3人か、頭の中に流れているビジョンという非科学的な視点を信じる謎の4人組という対立構造もあるのかな?

この映画は原作があるようで、もしかしたら原作はちゃんとした結末を迎えているのかもしれません…。