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【映画感想・レビュー】映画『83歳のやさしいスパイ』老人ホームで潜入捜査を行うおじいちゃんスパイ

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映画『83歳のやさしいスパイ』の作品情報

監督・脚本監督:マイテ・アルベルディ
脚本:マイテ・アルベルディ
出演者セルヒオ・チャミ
ロムロ・エイトケン
ジャンルドキュメンタリー
製作年2020年
製作国チリ、アメリカ、ドイツ、オランダ、スペイン
上映時間1時間29分
補足情報原題:El agente topo
英題:The Mole Agent

映画『83歳のやさしいスパイ』のあらすじ・内容

妻を亡くしたばかりの83歳の男性セルヒオ(セルヒオ・チャミ)は、80歳から90歳の退職している高齢男性を募集している奇妙な求人広告を見つけ、応募し無事採用されることとなった。
セルヒオの仕事とは、“スパイ”となって老人ホームを内偵すること。
依頼人は母親が虐待されているのではないかと疑いを持っていて、老人ホームでの生活を報告して欲しいと調査を依頼。
セルヒオは、老人ホームに入居し、誰にも気づかれないよう施設が何か酷いことをしていないかターゲットの周囲を監視することを命じられる。
老人ホームに入居したセルヒオは依頼通り調査を行っていくが、いつしか悩み多き入居者たちの相談相手として頼られるようになっていく。

映画『83歳のやさしいスパイ』の感想・レビュー・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (4)

老人ホームで潜入捜査を行うおじいちゃんスパイ


おじいちゃんスパイとして老人ホームで潜入調査を行うという設定の、一見変わった映画風ドキュメンタリー。
モキュメンタリーのようなドキュメンタリー風の映画ではない。

その設定を知らずに見始めたからか、最初の方に移る映画撮影スタッフと、それらに触れる入居者たちのセリフによって、「どういうこと???」と混乱してしまった。
やってることは面白いんだけど、初めから撮影スタッフを一切隠すして最後にネタバラシをするか、最初の方に「これはドキュメンタリーである」みたいな注釈が欲しかった。

映画の内容について触れると、最初は電子機器もまともに使えない新米スパイがハラハラドキドキしながら老人ホームの内情を探っていくコメディか、ヒューマンドラマのようなものを想像していたが、蓋を開けてみれば老人ホームの実態がリアルに映し出されたドキュメンタリー作品だった。

別に映画の内容のような虐待もないし、介護士やリハビリ担当の人もいて、話し相手もたくさんいて不自由さはあまり感じられない。
極々当たり前にある、一見幸せそうな人たちが集まっている。
しかし、入居者の人たちは、家族に会いたがっていたり、外に出たがっていたり、孤独を感じていて、「寂しい」「自由になりたい」という感じがヒシヒシと伝わってくる。

あとは、施設が街中にあるのもあって、「外に出たい」と訴える様子は、言葉を選ばなければまるで刑務所のような感じにも見えてしまった。
鳥かごの中の鳥に近いのかな?
毎日エサを与えられて餓死することもなく、たまに鳥かごから出されてある程度自由に飛び回れるけど、家という大きな鳥かごからは一生出してもらえない。

ドキュメンタリーなので、入居者たちが話す言葉のほとんどが演技ではなく本音で、孤独を感じて寂しいという感情もまたリアルなのだろう。

この映画は元気そうなおじいちゃんおばあちゃんを見て穏やかな気持ちになると同時に、どこか切なさも漂ったそんな物語だった。

自分のおじいちゃん、おばあちゃんに優しくしようと思える映画。

英題の「The Mole Agent(ザ・モール・エージェント)」は、モグラを意味する「Mole」がスパイ用語で「スパイ」や「情報提供者」「おとり捜査官」の意味を持っています。
原題の「El agente topo」は、スペイン語で「モールエージェント」という意味なので、英題と一緒の意味です。