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【映画感想・レビュー】映画『スペシャルズ! 政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話』支援の最後の砦を守り抜こうとする人たち

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映画『スペシャルズ! 政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話』の作品情報

監督・脚本監督:オリヴィエ・ナカシュ、エリック・トレダノ
脚本:オリヴィエ・ナカシュ、エリック・トレダノ
出演者ヴァンサン・カッセル
レダ・カテブ
エレーヌ・ヴァンサン
アルバン・イヴァノフ
フレデリック・ピエロ
ヘレン・ヴィンセント
ジャンルドラマ、コメディ
製作年2019年
製作国フランス
上映時間1時間54分
補足情報原題:Hors normes
英題:The Specials

映画『スペシャルズ! 政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話』のあらすじ・内容

舞台はフランスのパリ。
自閉症児を支援する施設<正義の声>を経営するブリュノ(ヴァンサン・カッセル)と、社会からドロップアウトした十代の若者たちを支援する団体<寄港>を運営するマリク(レダ・カテブ)の二人は、日々協力し合っていた。
ブリュノが経営する<正義の声>は無認可で、各所で見放された問題児も必ず受け入れるため施設は定員オーバー、その上スタッフも多く経営は常に赤字だった。
そんな<正義の声>に政府から監査が入ることになり、最悪の場合、施設を閉鎖する危機に迫られてしまうーーー。

映画『スペシャルズ! 政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話』の感想・レビュー・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (4.5)

支援の最後の砦を守り抜こうとする人たち


実際にフランスで起こった、自閉症ケア施設vs政府からの監査の実話を基に作られた映画。
監督はフランスの映画『最強のふたり』を作ったオリヴィエ・ナカシュとエリック・トレダノ。

フランス映画らしいユーモアと、陽気で明るい雰囲気は残しつつも、自閉症児や自閉症ケア施設、社会からドロップアウトした若者たちと言った重たいテーマを扱った作品。
涙を流して感動する感じではないが、ユーモアで感動させてくるのがフランス映画らしいですね。

無認可・赤字経営とだけ聞けば印象は悪いかもしれませんが、<正義の声>は、認可されている場所から断られてしまった子供たちの最後の砦のような存在で、彼らがいなけらば、救われない子供たち、救われない親たちがたくさんいます。
そういった現実を知らない、見て見ぬふりをする政府側と、現場で経験した人たちにしかわからない社会の現実を、丁寧に描いていたと思います。

どこにも受け入れてもらえない子供たちがいること、その子たちを一人で自宅でケアをして誰にも頼れない親たちがいること、自傷・他傷・こだわりや執着によって社会的に迷惑をかけてしまう自閉症児たち、無認可だけど真摯に子供たちと向き合っている施設や大人たちの存在、それらを無視して表面的に経営の改善を催促する政府、社会からドロップアウトした若者たちなどといった様々な視点からスポットが当てられています。

なので、自閉症児のことや彼らに寄り添っている人たち、それらに関係する社会の構造・歪みなどを知りたい人を含めて、たくさんの人にみてもらいた作品です。
綺麗事ではどうしようもない社会の現実が、この映画には詰まっています。

ちなみに、フランス語の原題『Hors normes』は、「規格外」という意味です。