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『殿、利息でござる!』の作品情報
監督・脚本 | 監督:中村義洋 脚本:鈴木謙一、中村義洋 |
ジャンル | コメディ、ドラマ |
製作年 | 2016年 |
製作国 | 日本 |
上映時間 | 2時間9分 |
補足情報 | – |
『殿、利息でござる!』のあらすじ
1766年(明和3年)の仙台藩領内の宿場町・吉岡宿。
この宿場町は、人や馬、物資などの輸送を行う「伝馬役」が課せられていたが、その費用の全てを吉岡宿の住民たちが負担しており、そのせいで破産者や夜逃げが相次ぎ町は困窮する一方だった。
そんな町の将来を心配する酒屋の当主・穀田屋十三郎(阿部サダヲ)は、京から帰って来たばかりの知恵者の茶師・菅原屋篤平治(永山瑛太)に秘策を打ち明けられる。
それは、藩に大金を貸し付けることで利息を巻き上げるというものだった。
計画が明るみになれば打ち首が確実の中、千両(現在の3億円)もの大金を水面下で集めるため奔走する・・・!
『殿、利息でござる!』の登場人物・キャスト
- 阿部サダヲ(穀田屋十三郎)
- 永山瑛太(菅原屋篤平治)
- 妻夫木聡(浅野屋甚内)
- 竹内結子(とき)
- 寺脇康文(遠藤幾右衛門)
- きたろう(穀田屋十兵衛)
- 千葉雄大(千坂仲内)
- 橋本一郎(早坂屋新四郎)
- 中本賢(穀田屋善八)
- 西村まさ彦(遠藤寿内)
- 松田龍平(萱場杢)
- 草笛光子(きよ)
- 山崎努(先代 浅野屋甚内)
- 岩田華怜(加代)
- 重岡大毅(穀田屋音右衛門)
『殿、利息でござる!』の感想・ネタバレ・評価
藩に大金を貸し付け利息を得ることで町を復興させようとする小さな宿場町の奮闘を描く実話
藩からの重税により破産や夜逃げが相次いでいた小さな宿場町に住む住人たちが、藩に大金を貸し付け利息を得ることで町を復興させようとする話。
磯田道史さんの小説『無私の日本人』所収の短編「穀田屋十三郎」が原作で、その小説の原作が18世紀に仙台藩の吉岡宿(現在の宮城県)で宿場町を救った町人達の記録が書かれてる『国恩記』です。
主役にも脇役にも実力派俳優たちがガッチリと固め、序盤の作戦を思いついてからお金を出してくれる同士を次々と迎え入れるまではコメディ色が強くて面白い。
永山瑛太が演じる菅原屋篤平治がその場の勢いでとんでもない作戦を話したら、本気で宿場町をどうにか救いたいと考えている阿部サダヲが演じる穀田屋十三郎が真に受けてしまい、そこから「どうせ上の者に相談しても無理だろう」と思っている菅原屋とバレて殺されてもいいという覚悟で次々と上の者に掛け合っていく穀田屋との温度差についつい笑ってしまう。
中盤からは思っていた以上にシリアスだったりヒューマンドラマの要素が多めで、物語を通して色々な変化を見せながら、自分のことを犠牲にしてまでも町の未来を守ろうとする人たちの史実の話をじっくりと堪能できる映画という感じが良かった。
映画ジャケットの雰囲気やタイトルの印象から、殿様にお金を貸し付けてガッポガッポと儲けてみんなウハウハ!みたいなコメディを想像してたからコメディ部分はちょっと物足りなかったけど、俳優陣の演技がみんな良くていつの間にか話に引き込まれていた。
完全なコメディを期待している人にはおすすめできないけど、コメディで全体の話をマイルドにしながら史実を基にした人情劇を楽しめるので、そういう話が好きな人にはおすすめです。