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『ディス/コネクト』の作品情報
監督・脚本 | 監督:ヘンリー=アレックス・ルビン 脚本:アンドリュー・スターン |
ジャンル | ドラマ |
製作年 | 2012年 |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 1時間55分 |
補足情報 | 原題:Disconnect |
『ディス/コネクト』のあらすじ
音楽好きの少年・ベン(ジョナ・ボボ)は、家族とも交流が少なく学校に友達はいないが、SNS上で出会ったジェシカと何度もチャットをして仲を深めていた。
シングルファザーの家庭で育ったいたずらっ子のジェイソン(コリン・フォード)は、父親との会話がほぼなく、そのストレスを発散するかのように、友達と一緒に“ジェシカ”という女性に成りすまし、同級生であるベンとSNS上で連絡を取っていた。
シンディ(ポーラ・パットン)は、子供を亡くしてからは夫と会話することがほとんどなく、チャット上で出会った男性に子供を亡くした悲しみや夫との悩みを打ち明けていた。
それぞれが目の前にいる家族とのコミュニケーションに悩み、悲しみや寂しさを埋める様にSNS上で出会った相手と交流していった結果、思わぬ事態を招いてしまうーーー。
『ディス/コネクト』のキャスト
- ジェイソン・ベイトマン
- アレクサンダー・スカルスガルド
- フランク・グリロ
- コリン・フォード
- ホープ・デイヴィス
- ミカエル・ニクヴィスト
- ポーラ・パットン
- アンドレア・ライズボロー
- マックス・シエリオット
- ジョナ・ボボ
- ヘイリー・ラム
- マーク・ジェイコブス
『ディス/コネクト』の感想・レビュー
SNSで誰かと繋がる便利さと恐ろしさを描く
この映画は、シンプルに“SNSで誰かと繋がる便利”さと恐ろしさを描いた作品です。
家族とのコミュニケーションがあまりなく友達もいないある男の子は、たまたまSNSで連絡してきた女性(に成りすましたイタズラっ子2人)と仲良くなり、自分の家族の話をして仲良くなったところに、女性からセクシーな写真が送られ、それに応えるように男の子もセクシーな写真を相手に送ったら、それがSNS上で拡散され学校にも居場所がなくなり、自殺を図って意識不明の重体に陥ります(リベンジポルノの類)。
その男の子を追い詰めたイタズラっ子2人のうち一人は、シングルファザーに育てられ、こちらも家族とのコミュニケーション不足が原因か、そのストレスを発散するかのようにジムの飲料水棚にションベン入りボトルを混ぜたり、上記の男の子にSNS上でイタズラをしかけ、自殺するまで追い込んでしまいます(ネットいじめ)。
ある夫婦は、子供を亡くしたことから夫婦のコミュニケーションが疎遠になり、妻側がその寂しさや悲しみをごまかすようにSNS上である男性とチャットしていたが、それが原因でクレジットカード情報や口座番号などの個人情報が抜き取られるてしまい、金銭的に苦しくなって家の家具などが差し押さえられてしまいます(ネット詐欺)。
ある男の子は、家族も頼れる人もいない中、未成年ながら下着を脱ぐなどの過激なライブ配信を行うことでお金を稼いでいる(ポルノサイトで不特定多数への配信)。
こんな感じで、登場する複数の家族や人物たちは、家族や他者とのコミュニケーション不足が原因で、寂しさを埋めるためにネット上で出会った相手にのめり込んでいった結果、事態がどんどん悪い方向に行ってしまうという展開が続きます。
原題で邦題でもある『Disconnect(ディスコネクト)』は、「切断する」という意味です。
家族や周りとの関係を“切断する”ことの恐ろしさと、ネット上の危ない人物との関係を“切断する”という2つの意味が込められているんだと思います。
演出に派手さはない分、様々な形で“ネット上で繋がる恐ろしさ”について丁寧に描いていたと思います。
ただ、映画としては、様々なネット被害の事例を同時進行で進めていた割にそれらが最後に繋がるというわけでもないし、結局どれも未解決のままで終わってしまうため、消化不良感は否めなかったです。
ネットを使う人たちへの警鐘として「ネット上で簡単に相手を信頼してはいけないよ」とか「ネットを使っているとこういう被害に遭う可能性があるよ」というのを教えてくれるという意味では、良い映画だったんじゃないかと思います。