【映画感想・レビュー】映画『同級生』本当の自分を受け入れて欲しい

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映画『同級生』の作品情報

監督・脚本監督:サイモン・ショア
脚本:パトリック・ワイルド
出演者ベン・シルヴァーストン
ブラッド・ゴートン
シャーロット・ブリテン
リチャード・ホーレイ
ティム・ハリス
ステイシー・ハート
ケイト・マケナリー
ジェームズ・D・ホワイト
ジャンルドラマ
製作年1998年
製作国イギリス
上映時間1時間50分
補足情報原題:GET REAL

映画『同級生』のあらすじ・内容

大人しい性格の普通の16歳の高校生・スティーヴン(ベン・シルヴァーストン)は、11歳の頃から自分がゲイだと理解していたが、友達のリンダ以外には打ち明けられずにいた。
ある日、偶然知り合った同級生で学校一の人気者・ジョン(ブラッド・ゴートン)に恋をするが、彼もまた自分と同じゲイだということを知る。
ジョンは、1年ほど前に自分がゲイだと気付いたが周りには言わず、自分自身もそのことを受け入れられずにいた。
お互いの秘密をしった2人は、徐々に仲を深めていくがーーー。

映画『同級生』の感想・レビュー・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (3.5)

本当の自分を受け入れて欲しい


気弱で大人しいゲイの高校生スティーヴンが、スポーツ万能のイケメンで学校一の人気者のジョンに恋をする話。

男性同性愛がテーマの映画は話が重くなりがちだし、時代も1990年代でLGBTQなんて言葉も理解もないだろうから暗い感じの話なのかと思ってたけど、ゲイの悩みや葛藤も描きながら爽やかな恋愛も描いたバランスのいい作品だったと思う。
スティーヴンがゲイだとわかったとしても、バカにせずにちゃんと理解してくれる人がいたのも、救いになっていて良かった。

11歳から自分がゲイだと理解し、一人の友人以外には打ち明けてないけど、自分自身はゲイだということを既に受け入れてるスティーヴンと、自分がゲイ(正確にはバイ?)だと1年前に理解はしたけど、それを誰にも言えずに、自分自身すら受け入れられずにいるジョンとの対比はすごく丁寧でわかりやすかった。
今まで女性が好きだと思っていたのに、急に男性のことも好きだと気付いた時って、当事者以外には理解できないほどの衝撃なんだろうな…。

そんな理解者のいない2人が出会って、周りには絶対に知られないように気を付けながら、友情や愛情を育み2人だけの幸せを手に入れていく過程は、とても幸福に満ち溢れていた。

スティーヴンの、周りに知られたくないけど本当は知って欲しいみたいな、相反する感情が見え隠れするのも人間味があって良かった。
最後のスピーチでも言ってたけど、同性愛だということを隠している人って、周りに打ち明けられずにずっと1人で悩んで苦しんでるんだろうし、友達や家族にもバレないようにするために、どんなに好きな人がいてもそれを隠し続けるのって大変なんだろうな…。

いまでこそ同性愛を題材にした映画は増えたけど、この映画が公開された1998年なんてLGBTQの理解はまだそんなになかっただろうに、その時代にこの映画が世に出されたということが彼らの希望になっていたらいいな。