【映画感想・レビュー】映画『灰色の烏』自分らしく生きようとする女性たち

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映画『灰色の烏』の作品情報

監督・脚本監督:清水艶
脚本:清水艶、木村優希
出演者西田エリ
中山龍也
小林歌穂
安保彩世
仁科貴
内田春菊
ジャンルサスペンス、ドラマ
製作年2013年
製作国日本
上映時間1時間28分
補足情報

映画『灰色の烏』のあらすじ・内容

望月珠恵(西田エリ)は母親との二人暮らしで、幼い頃に母親が連れ込んだ男に迫られたことがトラウマとなり、男性不信になっていた。
母・千恵子(内田春菊)は、男に捨てられたことで精神を病み、娘の珠恵に依存する生活を送っていた。
勤め先では、社長からの見合い話を断れば、雑用程度の社員を置いておく余裕はないと嫌味を言われてしまう。
そんなある日、ガールキャンプクラブのリーダーとして参加した珠恵は、勤め先の社長の娘で中学生のマナ(小林歌穂)、その友人のシオリ(安保彩世)らと一緒に、天体観測をするため暗い山の中へと入って行くが・・・。

映画『灰色の烏』の感想・レビュー

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (2.5)

自分らしく生きようとする女性たち


シンガーソングライターで主演を務めた西田エリさんが、自分で作ったオリジナル楽曲『灰色のカラス』を基に、自分で『灰色のからす』という絵本を作って、それを原案に作られた作品がこの『灰色の烏』だそうです。

正直言うと、最後まで何を言いたいのか、何を伝えたいのか、何をしたかったのかがわからない映画でした。
この映画が45分くらいでギュッと内容が詰まっていれば面白かったと思いますが、1時間30分という普通の映画の尺にするには内容が薄かった印象です。

男性恐怖症・PTSDとか、パワハラ・セクハラ、子供に依存している毒親、女性同性愛などが映画では出てきますが、それに加えて何かの比喩?として黒いお面をかぶった天狗が出てきますが、話を盛り込み過ぎたせいで全体的にゴチャゴチャとしてまとまりがなく、話がすごくわかりづらかったです。

主人公は、小学生くらいの頃に母親の彼氏から言い寄られたことで男性恐怖症を持っている感じでしたが、そのせいで生きづらさを抱えているんだろうなというのは感じ取れます。

そして、その原因を作った母親や男に対して冷たくそっけない態度をとるのはわかりますが、一回り以上も離れた女の子にも同じような態度をとっているせいで、“ただの性格悪い女”に見えたのが残念だったかなという感じです。

何かの精神障害のせいで攻撃的な一面が出ているとかなら、薬を飲む描写を挟むとかあったと思いますが、そんな描写もないため、なんであんなにイライラしている様子なのかが全く分からず、そもそもの主人公の人物像がブレているのがこの映画が面白くなかった原因かなと思います。

あとは、唐突な展開が多く、全体的に説明不足なせいで、視聴者が置いてけぼりになっていたのも良くなかったかな。
それと、全員の演技も上手くないし、声がアフレコみたいな音質なのもちょっと気になった。

ストーリーが面白くできないなら、せめて主人公に焦点を当てて人間ドラマを主軸に映画を作った方が良かったかなって感じです。

ボロクソ言ってるけど、脚本を頑張ればもう少し面白くできたんじゃないかなと感じるだけに、結果として面白くない映画が出来たのは残念な気がします。