この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
『幸福(しあわせ)』の作品情報
監督・脚本 | 監督:アニエス・ヴァルダ 脚本:アニエス・ヴァルダ |
ジャンル | ドラマ |
製作年 | 1964年 |
製作国 | フランス |
上映時間 | 1時間20分 |
補足情報 | 原題:LE BONHEUR |
『幸福(しあわせ)』のあらすじ
パリ郊外、大工として働くフランソワ(ジャン=クロード・ドルオ)は、妻・テレーズ(クレール・ドルオ)と二人の幼い子供たちと平凡だが満ち足りた日々を送っていた。
そんなある日、フランソワは地元の郵便局員・エミリー(マリー=フランス・ボワイエ)と出会い、彼女のことを本気で好きになってしまう。
しかし、妻のことは今でも愛しているため、いつも通りの日常を過ごしつつ、たまにエミリーの家に行き愛を育む生活を過ごしていた。
ある日曜日、いつものように家族でピクニックに行った際、フランソワは、エミリーとの出会いで生まれた新たな幸せを分かち合うため、テレーズに彼女との関係を打ち明けるが・・・。
『幸福(しあわせ)』のキャスト
- ジャン=クロード・ドルオ
- クレール・ドルオ
- マリー=フランス・ボワイエ
『幸福(しあわせ)』の感想・評価
愛を語る男と愛を受け入れる女
街並みも人々の服装も映画の演出も画面に映るもの全てが色彩豊かで、優雅なクラシック音楽も相まって、原題でもあり邦題でもある『LE BONHEUR(幸せ)』の名の通り、幸せいっぱいの世界が広がってるように見える。
だけど、内容は幸せとは程遠くて、不倫をしておきながら一切悪びれることもなく、むしろ本気で愛する人が2人になったと幸せを噛み締める男の姿には、もはやサイコホラーのような気味悪さを感じる。
表では優しい良き夫を演じながら、裏では不倫相手との戯れに勤しんでるとかならまだ救いようがあったんだけど…
違う人間を使って同じようなシーンを撮ったことで、この男にとっては妻なんてただのいくらでも替えの利く部品のように描きつつ、男自身はそんなことを微塵も思っていないような振る舞いが、男の不気味さを際立たせてる。
この男にとってはこれが幸せなんだろうな、この男にとってはだけど・・・。