【感想・ネタバレ】映画『クーリエ:最高機密の運び屋』キューバ危機による核戦争を阻止した男二人の実話の物語【★4.5】

【感想・ネタバレ】映画『クーリエ:最高機密の運び屋』キューバ危機による核戦争を阻止した男二人の実話の物語【★4.5】

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『クーリエ:最高機密の運び屋』の作品情報

監督・脚本監督:ドミニク・クック
脚本:トム・オコナー
ジャンルドラマ、ヒストリー
製作年2020年
製作国イギリス
上映時間1時間52分
補足情報原題:The Courier

『クーリエ:最高機密の運び屋』のあらすじ

1962年10月、アメリカとソ連の二大超大国間での冷戦が激化し、「キューバ危機」が勃発した。
英国人セールスマンのグレヴィル・ウィン(ベネディクト・カンバーバッチ)は、CIA(アメリカ中央情報局)とMI6(英国秘密情報部)から、キューバ危機による米ソ間による核戦争を阻止するために協力して欲しいと依頼される。
スパイ経験が一切ない素人のグレヴィルは、ソ連で商売をすることを名目に単身モスクワに乗り込み、GRU(ソ連軍参謀本部情報総局)大佐のオレグ・ペンコフスキー(メラーブ・ニニッゼ)と接触を重ねながら、ソ連の機密情報を西側に渡し続けるのだがーーー。

『クーリエ:最高機密の運び屋』の登場人物・キャスト

  • ベネディクト・カンバーバッチ
  • メラーブ・ニニッゼ
  • レイチェル・ブロスナハン
  • ジェシー・バックリー
  • アンガス・ライト
  • ラッセル・バロ

『クーリエ:最高機密の運び屋』の感想・ネタバレ・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (4.5)

キューバ危機による核戦争を阻止した男二人の実話の物語


キューバ危機による核戦争から世界を救うために尽力した、英国人セールスマンとGRU(ソ連軍参謀本部情報総局)大佐の実話の物語。
「キューバ危機」という言葉自体は学校の歴史の授業で聞いたことがあったが、その裏でこのようなことが起きていたとはとても驚きだ。

映画は、徐々に緊張感が増していくストーリー構成や、表のセールスマンとしての活動と裏のスパイとしての活動との緩急は、地味な展開ながらも最後まで目が離せない。

特に、英国人セールスマンのグレヴィル・ウィンを演じたベネディクト・カンバーバッチの熱演が素晴らかった。
スパイに関しては素人で、単身乗り込んだモスクワで誰が自分を監視しているかわからない、常にまとわりつく緊張感に耐え切れず嘔吐するところや、不安に耐え切れず家族に当たり散らすシーンや、スパイ活動がバレたGRU大佐のオルグを救うために覚悟を決めて再度モスクワに渡るシーンなど、要所要所でグレヴィルの悩みや不安、葛藤がまっすぐ伝わってくる。

だからと言って、グレヴィルが優秀なスパイになったかと言われればそういうことでもなくて、普通の人間が普通のままで成し得た偉業というものを丁寧に描いていた映画だったと思う。

余談で、原題の『The Courier』は、特使、特に外交文書などを運ぶ使者のことを言います。

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