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『MEG ザ・モンスターズ2』の作品情報
監督・脚本 | 監督:ベン・ウィートリー 脚本:ディーン・ジョーガリス/エリック・ホーバー/ジョン・ホーバー |
ジャンル | アクション |
製作年 | 2023年 |
製作国 | アメリカ、中国 |
上映時間 | 1時間56分 |
補足情報 | 原題:Meg 2: The Trench |
『MEG ザ・モンスターズ2』のあらすじ
メガロドンとの死闘から6年ーーー。
潜水レスキューのプロであるジョナス・テイラー(ジェイソン・ステイサム)は、環境保護活動家として、危険廃棄物を海に不法投棄する連中の調査を行っていた。
海洋研究所「マナ・ワン」は、スーインの死後は彼女の兄・ジウミン・ジャン(ウー・ジン)が引き継ぎ、子ザメのメガロドン“ハイチ”を使った生態の研究と深海の調査を続けていた。
そして、ジョナス、ジウミンら海洋研究チームは、岩石採取と新種生物を記録するため、人類にとって未知の領域である水深7600m「エリア19」への探索を試みるが、そこには思いもよらない危険が潜んでいたーーー。
『MEG ザ・モンスターズ2』のキャスト
- ジェイソン・ステイサム(ジョナス・テイラー)
- ソフィア・ツァイ(メイイン・ジャン)
- ウー・ジン(スーインの兄:ジウミン・ジャン)
- クリフ・カーティス
- シエンナ・ギロリー
- ペイジ・ケネディ
『MEG ザ・モンスターズ2』の感想・ネタバレ

映画『MEG ザ・モンスター』の続編、ちょっとモンスターが増えて映像が綺麗なだけのB級映画。
映画『MEG ザ・モンスター』の続編で、メガロドンがたくさん(4匹程度)出てきたり、巨大なタコやコモドドラゴンのパチモンみたいなのがたくさん出てくるモンスターパニックアクション映画。
正直言うと1の面白さを期待してみると圧倒的に面白くなく、この映画単体で見ても面白くなく、ジェイソン・ステイサムを使っただけのちょっと映像が綺麗なB級映画です。なんならB級映画の方が振り切ってる分面白いと言えます。
今作ではジェイソン・ステイサム演じるジョナスは、汚染物質を海に不法投棄するような船を取り締まったり、海の秩序・治安を守っている立ち位置ですで、前作とはキャラの感じがちょっと違うけれど、いつものジェイソン・ステイサム映画らしいアクションシーンが見られます。
話は変わって、ジョナスと良い感じになって重要な立ち位置だったはずの女性・スーインがなぜか故人という設定で、死んだ理由も明かされず、急に登場した兄がスーインと父親の事業を受け継ぐという展開で急すぎてよくわかりません。
スケジュールの都合なのか、脚本の都合なのか、ギャラの問題かはわかりませんが、とにかく彼女は意味もなくいなくなり、ポッと出の中国人男が特に魅力もないのにやたら活躍します。
そして、いつの間にかメガロドンの子供が捕獲されていて、あんなことがあったにも関わらず海洋研究所では同じような研究がいまも続けられているというのには驚きです。
前作では、「メガロドンは貴重だ研究しよう!」VS「あいつは人類にとって危険だ、いますぐ殺そう!」みたいな対立が合った末にメガロドンを殺したはずなのに、そっとしておくどころか育てて手元に置いているのです。
これにはジョナスも反対するかと思いきや、そういったエピソードもなく、なんかふんわりとした雰囲気で話は続いていきます。
それで、またマリアナ海溝に潜水艦で生き、トラブル(金絡みのスパイの工作)により自力で上がることができず、メガロドンに襲われるという前作と同じ展開が続きます。
こういうのは前作のセルフオマージュということもあるので一旦置いておきますが、そこから巨大なタコ(?)に襲われたり、水も泳げるコモドドラゴンもどきに襲われたりと、ちょっとした海洋パニック映画になります。
このシーンだけでなく映画全体に言えることなのですが、めちゃくちゃ人が襲われたりメガロドンに食べられたりするのに一切血が出ないというのが迫力に欠けるうえに、そういう描写がないのが明らかに不自然で、全体的に中途半端なパニックシーンがとても残念です。
それと、メガロドンは前作よりも大きくなり、数は4匹(かな?)くらいに増えているのですが、前作はたしか2匹のメガロドンが出ているので数は大して変わらず、サイズ感もいまいちわからないので、メガロドンの怖さがあまり伝わってきません。
前作のメガロドンの姿は、生き物が持つ根源的な恐怖を刺激される感じがあり、このサイズの生き物が地上にいたとしても勝てないのに、水の中では絶対に無理だという絶望感があって良かったのですが、今回ではそういった恐怖がメガロドンからは感じられません。
サメの数が多かったり、巨大なサメはB級サメ映画でもやりますし、せめてあのメガロドンが大量に、しかもシャチのように群れを成して組織的に狩りをするとかなら迫力があったと思いますが、今作ではちょっと大きくて、ちょっと数が多いだけです。シンプルに面白みがありません。
それと、「この人だれ?」みたいな人がなんの人物描写もバックモーンもなくいきなり悪役として出てくる上に、最後までしっかりと絡んでくるのも厄介で、特にキャラが魅力もないのに無駄に最後まで画面に居座ります。
というか、そもそも前作の出来事を経てジョナスはどういった心境でいまの仕事をするようになったのか、なぜ妻になったスーインが亡くなってしまったのか、そのときジョナスはどう感じたどう乗り越えたのか、ジョナスを恨んでる敵は彼に何をされたのか、などなど語られていれば映画が面白くなってたであろうことが何も語られないので物語がスッカスカな上に、とりあえず迫力のありそうな場面をポンポン入れてみましたって感じです。
物語に繋がりがないのにしょぼいハイライトを見せ続けられても・・・って思いました。
それと、前作では予想もしないタイミングでお笑いが飛んでくるので腹を抱えるくらい笑えたのですが、今作では「さぁ、ここが面白ポイントだ、みんな、笑っていいんだよ」みたいな意図が透けて見えるので、ちょっと冷めた目で見てしまいます。
さらに、ここがこの映画の最大のつまんないポイントかもしれませんが、ジェイソン・ステイサムとメグ(メガロドン)との対決シーンが迫力に欠けていました。
もうぶっちゃけネタバレするんですけど、ちゃんとメガロドンと戦うのは最後位で、それもフィッシャーマン(漁師)のようにボート(水上バイク)の上から爆弾付きのヤリを投げるだけなので、なんかうーんって感じです。もうちょっとここ面白くできませんでしたか?
前作の『MEG ザ・モンスター』では、いつもの強いジェイソン・ステイサムが海上という人間には不利な状況で、海を主戦場としている巨大なサメと戦うという面白さがあったからこそ映画として良い出来だったたのに、その唯一のアドバンテージを捨ててしまったらこの映画の存在価値はありません。