【映画感想・レビュー】映画『Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼』実業家の男のもう一つの“顔”

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映画『Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼』の作品情報

監督・脚本監督:ブルース・A・エヴァンス
脚本:レイノルド・ギデオン、ブルース・A・エヴァンス
出演者ケヴィン・コスナー
デミ・ムーア
デイン・クック
ウィリアム・ハート
マージ・ヘルゲンバーガー
ダニエル・パナベイカー
レイコ・エイルスワース
ルーベン・サンティアゴ=ハドソン
アイシャ・ハインズ
リンゼイ・クローズ
ジェイソン・ルイス
マット・シュルツ
ジャンルサスペンス
製作年2007年
製作国アメリカ
上映時間2時間
補足情報原題:MR. BROOKS

映画『Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼』のあらすじ・内容

化粧品箱を作る会社を経営し、商工会議所の“今年の顔”にも選ばれた実業家のブルックス(ケヴィン・コスナー)。
家族思いで地位も名誉も金も手に入れた男だったが、彼には、“サムプリント・キラー(親指の殺人鬼)”という裏の顔が存在していた。
2年前を最後に殺人をやめていたブルックスだったが、突然、殺人衝動が抑えられなくなってしまいーーー。

映画『Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼』の感想・レビュー

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (3.5)

実業家の男のもう一つの“顔”


化粧箱を作る会社を経営する実業家の男・ブルックスのもう一つの顔が、、世間で“サムプリント・キラー(指紋の殺人鬼)”と呼ばれた連続殺人犯で、殺人の衝動が抑えられなくて2年ぶりに犯行を再開する話。

ストーリーは正直、普通に面白いくらいの感想。
序盤に起こる男女殺人の際、カーテンが開いた窓越しに写真を撮られるというマヌケっぷり、写真と撮った人物が、殺された男女の行為中の写真を撮るのが趣味の変態なのもマヌケさに拍車をかけてしまっている。
邦題で“完璧なる殺人鬼”と煽っちゃってるのがかなりマイナスになっている印象。

連続殺人犯と言っても、劇中でブルックスがした殺人は合計3つで、1つは上記に書いたマヌケにバレた殺人、1つはある人のために犯した殺人で映像はなし、3つ目はとてもスマートとは言い難いB級ホラーみたいな殺し方。
「2年越しに、あの殺人犯が動き出した!」みたいに警察が言ってるけど、いまいちブルックスの殺人犯としての卑劣さ巧妙さなどが全く伝わってこない。
2年ぶりの殺人を完全に成功させてこそ、ブルックスという男の凄みが出てくるはずなのだが、これではただの凡ミスを犯したショボい殺人犯である。

今まで必死に殺人衝動を抑えてきた上での2年ぶりの犯行だし、ブランクがあるのはわかるから、せめて過去にした殺人とその時の葛藤を描くとか、初めて人を殺した時のことを描いたり、なぜ殺人を辞める様になったのかといった、ブルックスの人間性に焦点を当ててドラマ仕立てで映画を作ればより面白くなった気がする。

ここら辺は、女刑事に使った無駄な尺をそのままブルックスの人物像を描くことに使えば良かったのにと思った。
というか、あの刑事に時間使い過ぎではないだろうか…。

ストーリーに不満は多いけど、殺人犯役のケヴィン・コスナーを始め、デミ・ムーアやウィリアム・ハートといった豪華キャストが名を連ねているので見ごたえがある。

実業家で理性的で真面目なブルックスと、殺人衝動を抑えられないもう一人の自分(ウィリアム・ハート)とのやり取りは、雰囲気があってすごく良かった。