【感想・評価】映画『ナイトクローラー』犯罪を求めて深夜を徘徊するサイコパパラッチ【★4.5】

【感想・評価】映画『ナイトクローラー』犯罪を求めて深夜を徘徊するサイコパパラッチ【★4.5】

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『ナイトクローラー』の作品情報

監督・脚本監督:ダン・ギルロイ
脚本:ダン・ギルロイ
ジャンルサスペンス、スリラー
製作年2014年
製作国アメリカ
上映時間1時間57分
補足情報原題:Nightcrawler

『ナイトクローラー』のあらすじ

アメリカ・ロサンゼルス、学歴も職もないルイス・ブルーム(ジェイク・ギレンホール)は、工事現場の銅線やマンホールの蓋などを盗んで売ることで生計を立てていた。
そんなある日、交通事故の現場を偶然目撃したルイスは、そこでフリーランスのカメラマンと出会い、スクープになる映像を撮ってテレビ局に売る仕事が存在することを知る。
後日、カージャック犯に発砲されて重傷を負った人の姿を至近距離で撮ることに成功し、その映像を「KWLA6チャンネル」朝のニュース報道局長・ニーナ(レネ・ルッソ)に見せたところ、初めてネタが採用されることに。
それ以降、悲惨な事件や過激なネタを求めて徐々に行動がエスカレートしていき・・・

『ナイトクローラー』のキャスト

  • ジェイク・ギレンホール(ルイス・ブルーム)
  • レネ・ルッソ(ニーナ・ロミナ)
  • ビル・パクストン(ジョー・ロダー)
  • マイケル・パパジョン
  • マルコ・ロドリゲス
  • リズ・アーメッド(リック)

『ナイトクローラー』の感想・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (4.5)

犯罪を求めて深夜を徘徊するサイコパパラッチ


自分で撮ったネタが初めてニュース局に認められた新米のフリーカメラマンが、悲惨な事件や過激なネタを求めてどんどん行動がエスカレートしていくスリラー映画。

サイコパパラッチのルイスを演じたジェイク・ギレンホールの怪演が光っていた印象で、顔は笑っているんだけど目が笑っていない顔が不気味過ぎる。
序盤のロサンゼルスの深夜の街並みは綺麗で洗練されているけど、どこか陰鬱な空気が漂うのもどこか不気味。

ルイスは、学歴もなく職にもついてなく深夜に工事現場から銅線やマンホールの蓋を盗み出して生計を立てているどうしようもないクズで、謎に肥大した自尊心を持ち、銃で撃たれた被害者の凄惨な姿を至近距離で撮るというヤバさっぷりを序盤から発揮し、そのネタが認められたことで歪んだ成功体験を手に入れ、ジャーナリズムの信念なんて全くなく、ただただ自分が人から認められるためにどんな手段を使ってでも特ダネを掴もうとするサイコ人間。

そんな彼の過激な行動にも目をつむり、周りのテレビ局に負けない過激なネタを放送しようとするKWLA6チャンネルのニーナやテレビ局側も同類で、この映画は、テレビ局やメディアが誰が被害者になろうがどれだけ凄惨な事件だろうが自分たちの利益になるなら利用するということをハッキリと映し出していたように感じた。

そして、それらを報道するのは視聴率が取れるからであって、視聴率が取れるのは人々が興味関心を持っているからであって、結局、見る側が自分が生きている日常とは違う非日常な過激な世界をテレビに求めてしまっているのも、テレビが過激なネタを報道する原因の一つだろうから、テレビ局やパパラッチはもちろん、そういった人々に対しても一石を投じるような風刺が効いた映画だった。

映画全体のどんよりとした世界に終始引き込まれ、緊張感や迫力があり、過激なネタのオンパレードに嫌な高揚感に包まれるような感じがとても気持ち悪いし、だからこそ面白かったんだと思う。

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