【映画感想・レビュー】映画『かそけきサンカヨウ』静かなで穏やかな空気感が素敵な日常系・青春映画

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

映画『かそけきサンカヨウ』の作品情報

監督今泉力哉
出演者志田彩良
井浦新(ARATA)
鈴鹿央士
石田ひかり
菊池亜希子
鈴木咲
西田尚美
梅沢昌代
ジャンルドラマ
製作年2021年
製作国日本
上映時間1時間55分
補足情報原作小説:窪美澄『かそけきサンカヨウ』(『水やりはいつも深夜だけど』(KADOKAWA / 角川文庫)所収)

映画『かそけきサンカヨウ』のあらすじ・内容

幼い頃に母の佐千代(石田ひかり)が家を出てから、父親(井浦新・ARATA)と穏やかな二人暮らしをしていた高校生の陽(志田彩良)。
2人での暮らしにもすっかり慣れ、学校から帰宅してすぐに夕飯の準備に取り掛かるのが日課だった。
いつものメンバーで喫茶店にいると、「自分史上、一番古い記憶って何かって覚えてる?」という話題をきっかけに、遠く胸にしまっていた幼い頃の母との記憶を思い出す。
ある夜、いつものように二人で晩御飯を食べていた時、父が突然「恋人ができた。その人と結婚しようと思う」と告げる。
そして、父の再婚相手である美子(菊池亜希子)とその連れ子の4歳のひなた(鈴木咲)との4人暮らしが始まった。
慣れない暮らしに戸惑いを感じつつ、その悩みを同じ美術部に所属する陸(鈴鹿央士)に打ち明ける。
実の母・佐千代への想いを募らせていた陽は、母に会うため、絵描きである佐千代の個展に陸と一緒に行く約束をする。

映画『かそけきサンカヨウ』の感想・レビュー・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (4.5)

静かなで穏やかな空気感が素敵な日常系・青春映画


主人公の陽(志田彩良)と陸(鈴鹿央士)の日常と家族の物語。

元々、主人公の陽役の志田彩良さんが好きで見てみた映画だったが、静かで穏やかな空気感が素敵な日常系・青春映画はすごく面白かった。

こういうしっとりとした日常系映画は大きな物語の展開があまりないため、面白くなるか退屈になるかは役者の演技にかかっていると個人的には思っているが、全員の演技が素晴らしく、特に主役の志田彩良さんの演技がとても良かった。

幼い頃からの父との二人暮らしで、人よりちょっと早く大人びてしまった高校生の娘役の演技がバッチリハマっていたのはもちろん、細かい目線の動きだったり声のトーンだったり、この人なしでは成り立たなかったと言えるくらいの静かな存在感を発揮していた。

陽の父親役の井浦新・ARATAさんだったり、再婚相手である美子役の菊池亜希子さんや、その娘のひなた役の鈴木咲ちゃんたちが作り出す家族の温かい感じも見ていてとても癒された。

高校生役の俳優たちも良くて、青春している姿が眩しすぎておじさんにはきついくらいだった。

ゆったりとした日常系の映画が苦手が人には合わないかもしれないが、そういう空気感が好きな人にはドンピシャでハマると思う。

観終わったとは重い気持ちではなく、爽やかで前向きな気持ちになれる素敵な映画。