【感想・ネタバレ】映画『キーパー ある兵士の奇跡』ナチス兵が偉大なゴールキーパーになるまでを描いた実話の物語【★4.0】

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

『キーパー ある兵士の奇跡』作品情報

監督・脚本監督:マルクス・H・ローゼンミュラー
出演者デヴィッド・クロス
フレイア・メイヴァー
ジョン・ヘンショウ
ハリー・メリング
マイケル・ソチャ
ゲイリー・ルイス
ジャンル恋愛
製作年2018年
製作国イギリス、ドイツ
上映時間1時間59分
補足情報原題:Trautmann/The Keeper

『キーパー ある兵士の奇跡』あらすじ

舞台は第二次世界大戦後のイギリス。
ランカシャー捕虜収容所を訪れていた地元のフットボールチーム監督の目に留まり、元ナチス兵のバート・トラウトマン(デヴィッド・クロス)はチームのゴールキーパーとしてスカウトされる。
最初は味方にもサポーターにも受け入れられなかったトラウトマンだったが、何度もゴールを守るプレーに魅了され、やがて人々は彼をチームの一員として受け入れていく。
そんなある日、たまたま試合を見に来ていたイギリスの名門「マンチェスター・シティFC」のマネージャーのジャック・トンプソンに、「マン・シティの入団テストを受けろ」と勧められる。
無事テストに合格し、クラブへの入団が決まったトラウトマンだったが、“元ナチス兵”という事実が次第に彼を追い詰めていくーーー。

『キーパー ある兵士の奇跡』感想・ネタバレ・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (4)

ナチス兵が偉大なゴールキーパーになるまでを描いた実話の物語


第二次世界大戦後、ドイツ人捕虜(ナチス兵)だったバート・トラウトマンが、イギリスのプロサッカーチーム・マンチェスター・シティに加入し、偉大なゴールキーパーになるまでを描いた実話の物語。

トラウトマンは実在した人物で、イングランドサッカー記者協会(FWA)が選ぶ「年間最優秀サッカー選手」に選ばれた最初の外国人でもあり、その賞を受賞した最初のゴールキーパーでもあるほどの偉大なサッカー選手。
自分自身、サッカーは人並みに好き程度なのでトラウトマンの存在は知らなかった。

伝記映画としても、ロマンス映画としても、ナチス兵への差別や憎悪を表している映画としても、ほどよいバランスでまとまっていたと思うし、それなりに面白かったが個人的にはちょっと物足りなかった。


気になったところは、トラウトマンとマーガレットが恋に落ちるシーン。
2人が出会った時には、マーガレットにはすでに恋人がいて、さらにドイツ人を心から憎んでいた。
そこから徐々に彼女がトラウトマンに惹かれていくまでの過程が短く雑だったので、「あんなに憎んでいたのに、唐突に好きになった」みたいな印象を受けた。

あとは、イギリス国民からナチス兵・ドイツ人への差別感情や憎悪を感じるシーン不足だったということ。
いくらプレーで魅せるからと言って、底知れぬ憎悪やバッシングが簡単になくなるものなのか?と疑問に思う。

反対に、スポーツにはそれだけの力があるということの証明かもしれないけど。
例えお互いが憎しみあっていたとしても、「スポーツには人々の心を一つにする力がある」ということを伝えたかったのだろうか?

もう30分くらい長くてもいいから、細かいところを丁寧に描いて欲しかったというのが正直な感想。

ただ、見ておいて損はないと思うし、特に歴史映画やサッカーが好きな人におすすめできる作品です。