【映画感想・レビュー】映画『ウォールフラワー』悩みや葛藤を抱えながら少しずつみんなが大人になっていく【★4.0】

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映画『ウォールフラワー』の作品情報

監督・脚本監督:スティーヴン・チョボスキー
脚本:スティーヴン・チョボスキー
出演者ローガン・ラーマン(チャーリー)
エマ・ワトソン(サム)
エズラ・ミラー(パトリック)
ポール・ラッド(アンダーソン先生)
ディラン・マクダーモット(チャーリーの父親)
ケイト・ウォルシュ(チャーリーの母親)
メイ・ホイットマン(メアリー・エリザベス)
ジョーン・キューザック
ニーナ・ドブレフ(キャンディス)
ジョニー・シモンズ(ブラッド)
ジュリア・ガーナー
ジャンルドラマ
製作年2012年
製作国アメリカ
上映時間1時間42分
補足情報原題:The Perks of Being a Wallflower
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映画『ウォールフラワー』のあらすじ・内容

小説家志望の内気な16歳の少年・チャーリー(ローガン・ラーマン)は、過去の出来事が原因である“トラウマ”を抱えていた。
高校入学初日、今までの自分を変えようと覚悟を決めていたチャーリーだったが、その覚悟はすぐに打ち砕かれ、スクールカーストの最下位としてひっそりとした学生生活を送るようになる。
そんなある日、アメフトの試合の観戦中、授業で目立っていたクレイジーで明るいパトリック(エズラ・ミラー)に声を掛けたこと、そこで彼の義妹で奔放で美しいサム(エマ・ワトソン)に恋をしたことで、彼の人生は一変するのだがーーー。

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映画『ウォールフラワー』の感想・レビュー・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (4)

悩みや葛藤を抱えながら少しずつみんなが大人になっていく


過去のトラウマや親友の死、恋愛や将来のことなどに悩み苦しみながらも、自分たちらしい高校生活を送っていくうちに、少しずつみんなが大人になっていく青春ドラマ映画。
ありふれた高校ドラマや10代特有の不安定さえを描いただけの物語ではなく、もっと奥深さを感じる作品だった。

最初は内気な少年が暗い学校生活を送るも、偶然出会った人たちのおかげで楽しい青春時代を謳歌する!的なハッピーな話かと思ったら、思春期の高校生特有の爽やかさも輝きも自由さも苦悩も葛藤などのたくさんの酸いも甘いも詰め込まれた素敵な映画だった。

この映画の舞台は1990年前半で、その時代のアメリカでは日本以上にスクールカースト(アメフトなどの体育会系が上位)が強くて、主人公のチャーリーはもちろん、集まった6人は誰もがスクールカースト下位に属する人たち。
カースト上位の人からすると、“冴えないやつらが集まって傷の舐め合いをしている”ように見えるかもしれないが、そんな冴えない彼らにしか出せない力強い輝きを見せてもらった気がした。

チャーリーの「高校生活頑張るぞ!」と張り切った気持ちとは裏腹に入学初日でぼっちの洗礼を浴びるところは胸が痛くなるし、授業で目立ったパトリックに声を掛けるシーンは勇気がもらえるし、ダンスパーティーで踊るパトリックとサムの輪に入るシーンは、チャーリーが一つ成長した姿を見れて感動する。

チャーリーの両親や兄と姉の優しさも、パトリックやサムなどの素敵な友人に恵まれたということも、良い先生に出会えたことも、それらすべてが穏やかで優しい彼にそっと寄り添ってくれているようで、見ているこっちまで優しい気持ちになれる。

いま見てもすごく面白かったけど、彼らと同じ高校生の時に観ていたらまた違った感想が出てくるんだろうな。
大人はもちろん、高校生に観てもらいたい映画だなと思いました。

ちなみに、原題の『The Perks of Being a Wallflower』も邦題の『ウォールフラワー(壁の花)』も、ダンスパーティーで誰からも誘われずポツンと壁に立っている人のことを指していて、「はみ出し者」という意味があります。

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