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『グランツーリスモ』の作品情報
監督・脚本 | 監督:ニール・ブロンカンプ 脚本:ジェイソン・ホール/ザック・ベイリン |
ジャンル | アクション、伝記、スポーツ |
製作年 | 2023年 |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 2時間15分 |
補足情報 | 原題:Gran Turismo |
『グランツーリスモ』のあらすじ
イギリス人のヤン・マーデンボロー(アーチー・マデクウェ)は、元プロサッカー選手の父からは現実を見ろと言われ、プロサッカー選手を目指す弟からも皮肉を言われながらも、ドライビングシミュレーションゲーム『グランツーリスモ』に熱中する日々を送っていた。
一方、日産自動車会社マーケティング担当のジャック(デヴィッド・ハーバー)は、車の新たな購買層獲得のため、ゲーマーを本物の国際カーレースに出場するプロレーサーへと育てる「GTアカデミー」を立ち上げる。
『グランツーリスモ』の最速ラップを叩き出したヤンは、「GTアカデミー」への参加を掛けた選抜レースへと招待され、そこで見事に優勝し、候補生として選ばれる。
さらに、ゲーマーなんかが通用する甘い世界ではないと信じて疑わない元レーサーのダニー(オーランド・ブルーム)をチーフ・エンジニアへと向かえ、選ばれたグランツーリスモのトッププレイヤー10人と共に、たった一枠をかけた壮絶な争いが始まるーーー。
『グランツーリスモ』のキャスト
- アーチー・マデクウェ(ヤン・マーデンボロー)
- デヴィッド・ハーバー(ジャック)
- オーランド・ブルーム(ダニー)
- ジャイモン・フンスー
『グランツーリスモ』の感想・評価
実話を基にしたゲーマーをプロレーサーへと育てる一大プロジェクトの話
ドライビングシミュレーションゲーム『グランツーリスモ』のトッププレイヤーたちを集め、本物の国際カーレースに出場するプロレーサーを育てるという、嘘みたいな実話を基にした物語。
元ゲーマーが兵士となり、ドローンを使って攻撃したりするみたいな話は聞いたことがあるけど、その場合は見る画面や操縦の感覚はゲームと差がないだろうから出来そうだなという感じはある。
ドローンが破壊されても自分が死ぬわけではないし、人を殺しても画面越しでは血が飛び散ったり凄惨な死体を見ることは少ないと思う。
しかし、仮想空間で行うゲームと現実世界で行うモータースポーツの場合は、体に掛かる重力もあれば、コンマ何秒かの判断が生死に繋がり、それらを体力、気力、集中力などのすべての力を擦り減らしながら過酷なレースを戦っていくくらいなら、素人でも容易に想像ができる。
そんな所詮ゲームはゲームだろという視聴者の考えも、周りの目もすべて覆して、あるレースで表彰台へと上り詰めたヤン・マーデンボローという男の伝記映画だった。
ただのゲーマーからプロレーサーへと転身するドラマチックな展開や、迫力あるモータースポーツのカーアクションシーン、それを盛り上げるBGMやエンジン音などの機械音、ゲームの仮想世界と現実世界をリンクさせたCG演出などが楽しめる良いエンタメ映画だった。
ただ、実話を基にした物語と言いながら結構な部分脚色されているっぽくて、事実らしい事実と言えば、「ヤン・マーデンボロー」という男が実在していて、その男が実際にグランツーリスモをプレイしていて、「GTアカデミー」を経て実際にプロレーサーとなって表彰台に上り詰めたくらい。
脚色されているからダメというわけではないけれど、実話を基にした物語と言うにはあまりにもエンタメに寄せた演出が多かったかなという印象。
あと、日本やソニーやグランツーリスモの壮大なプロモーションなのかと思うような演出が多々あり、映画を見せたいの?それとも、日本に観光誘致をしたり、ソニーの商品や日産の車、グランツーリスモの最新作を売りたいの?みたいなシーンがちらほら見えたので、そこら辺が物語とゴチャゴチャしてしまったように感じる。
それと、恋愛シーンは絶対にいらなかった。
それが支えで主人公が頑張れたって感じでもないし、最終的にあのとき好きだった人と結婚して良かったねというめでたい話ってわけでもなさそうだし、アメリカ映画特有の「とりあえず色恋を入れて物語にメリハリをつける」みたいなのが完全に裏目に出ていたように見えた。
自分はグランツーリスモの名前は知っているけどプレイはしたことがないし、モータースポーツについても深夜にやっている番組をたまに見たことあるくらいのにわかだけど、それくらいの人の方がこの映画は楽しめる気がする。実際に自分は面白かった。