【感想・ネタバレ】映画『グリーンブック』白人ボディーガード×黒人天才ピアニストの感動ロードムービー

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映画『グリーンブック』作品情報

監督ピーター・ファレリー
出演者ヴィゴ・モーテンセン
マハーシャラ・アリ
リンダ・カーデリーニ
ドン・スターク
セバスティアン・マニスカルコ
P・J・バーン
ブライアン・ステパニック
ニック・ヴァレロンガ
イクバル・テバ
ニンジャ N. デヴォー
トム・ヴァーチュー
ジャンルドラマ、コメディ
製作年2018年
製作国アメリカ
上映時間2時間10分
補足情報原題:Green Book

映画『グリーンブック』あらすじ

時代は1962年、ニューヨークのナイトクラブ・コパカバーナで用心棒を務めるトニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)は、ガサツな性格で勉強もできないが、腕っぷしの強さとハッタリのうまさにより、家族や周囲からも愛されていた。
ある日、知人のつてがきっかけで、黒人天才ピアニストのドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)のコンサートツアーのドライバー兼ボディーガードとして雇われることになる。
アメリカ・ホワイトハウスで2回も演奏経験のある天才は、なぜか黒人差別が色濃く残るアメリカ南部での演奏ツアーを計画していた。
2人は、黒人旅行用ガイド<通称グリーンブック>を頼りに、2ヶ月に及ぶ旅に出発するのだがーーー。

映画『グリーンブック』感想・ネタバレ・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (5)

白人ボディーガード×黒人天才ピアニストの感動ロードムービー


人種差別が描かれていて社会派の一面もあったり、ピアノを演奏するシーンはミュージック映画のようでもあり、男2人のドライブはロードムービーとして楽しめたりと、文句なく面白い映画だった。

この映画のテーマとして人種差別が掲げられると思うが、石をぶつけるとか本人に暴言を吐くといったわかりやすい強い憎悪を持った差別ではなく、なんというか“日常的な差別が体に染みついている”という感じがとても印象的だった(もちろん黒人に対する強い差別も描かれてはいた)。

黒人を差別する黒ナス・ニガー・ニグロという言葉を陰で使うことから始まり、使ったコップをつまんで捨てる、コンサートの待機場所がほぼ物置のような場所だったり、トイレは室内ではなく外にある犬小屋みたいな場所でさせようとしたり、レストランに入れてもらえなかったりと、様々な黒人差別が登場する。

これの何が驚きかって、コンサートツアーを迎え入れた、もしくは招待した人間、つまり主催者側の人間がこういうことを行っているということ。

そもそも、「黒人にはこの場所を貸さん!」とか「黒人にはピアノに触れさせない!」といった差別ではなく、わざわざ招き入れておいて冷たい態度を取るといった様子が“差別が体に染みついている”という風に感じた。
演奏の時だけはピアニストとして好意的に受け入れるが、それ以外では黒人として差別対応するといった様子がすごい不思議だった。

本人がいないところでヒソヒソと陰口や内緒話をするのはわかるが、ある程度地位が上の人間が、演奏してくれた本人に対してぞんざいな扱いをするというのが、差別の根っこの深さを表しているようにも思える。

ちなみに、黒人用旅行ガイド=グリーンブックは1964年に制定された公民権法により人種差別が禁止されたため、廃刊となっている。

差別の話は置いといて、黒人が嫌いなイタリア系移民のトニーと黒人天才ピアニストのドクターが、最初は相性が悪いと思われていたが、徐々に打ち解けあっていくシーンを見ているとはなんだか胸がジーンと熱くなってくる。
こういった映画は何度見ても胃もたれしないから好きだ。

最初は黒人が使ったコップをつまんでゴミ箱に捨てていた差別主義者のトニーだったが、ドクターのピアノ演奏に胸を打たれ、人として尊敬するようになり、次第に白人が行う黒人差別に対して怒り、時には強い敵意を剥きだしていく姿は、一種の希望に感じた。
いままで差別を行ってきた白人も、心が入れ替わることもあるんだよという希望に思えた。

とにかく、対照的な二人が徐々に理解しあい、距離が縮まっていく過程で得られる感動が素敵な映画だった。