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【映画感想・レビュー】映画『ブルー・バイユー』アメリカの司法制度に翻弄される家族を描く

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映画『ブルー・バイユー』の作品情報

監督・脚本監督:ジャスティン・チョン
脚本:ジャスティン・チョン
出演者ジャスティン・チョン
アリシア・ヴィキャンデル
マーク・オブライエン
リン・ダン・ファン
エモリー・コーエン
ランディ・オースティン
ジャンルドラマ
製作年2021年
製作国アメリカ
上映時間1時間59分
補足情報原題:Blue Bayou

映画『ブルー・バイユー』のあらすじ・内容

韓国で生まれ、わずか3歳で養子としてアメリカに渡った韓国系アメリカ人のアントニオ(ジャスティン・チョン)は、シングルマザーのキャシーと結婚し、その娘のジェニーと3人で貧しいながらも幸せに暮らしていた。
ある日、些細な事で逮捕されたアントニオは、30年以上前に養父母が出した書類の不備により国外追放命令が下され、韓国に強制送還されることになってしまう。
残された選択肢は2つのみ、1つは自ら出国してアメリカを去ること、もう1つは裁判を起こして意義を申し立てることだが、裁判に負ければ二度とアメリカに住むことができなくなってしまう。
究極の選択に加え、裁判費用に5,000ドル以上かかることがわかり途方に暮れるアントニオ達。
どうしても家族と離れたくないアントニオは、ある決心をするのだが…。

映画『ブルー・バイユー』の感想・レビュー・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (4.5)

アメリカの司法制度に翻弄される家族を描く


アメリカの司法制度、特に養子に関係する制度と移民政策によって自分が生まれた国に強制送還され、家族と引き離されてしまった男性とその家族を描いた社会派映画。
家族間でのやり取りは微笑ましいですが、全体としては重いテーマになっています。

主人公のモデルの人物がいるというわけではないですが、1945年から1998年まで海外から米国に養子に来た人たちのうち、最大4万9000人が市民権がないものとされています。
その中でも韓国出身者は2万~2万5000人いるとされて、主人公のアントニオと同じように強制送還される恐れがある人がこれだけいるということになります。

司法制度とかそれに戦う人々に焦点を当てるのではなく、一人の養子、一つの家族に焦点を当て、さらにエンドロールであのテロップを流すことで「アメリカの司法制度によって、こんなに苦しんでいる人たちがたくさんいるんだぞ」という強烈なメッセージを伝えているのが巧いなと思いました。

この映画の本題ではないですが、白人警官の態度や暴力だったり、白人の義母が義子であるアントニオをナチュラルに無視するシーンにアジア人差別の一端が見えたりします。

日本にいると移民問題ってあまり馴染みのない問題ですが、「世の中ではこういうことが起きてるんだよ」ということを知るきっかけや機会として、この映画は一度観ておいたほうがいいなと思いました。

原題でもあり邦題でもある『Blue Bayou(ブルー・バイユー)』は、日本語で「青い入り江」という意味で、主人公のアントニオの思い出や安らぎの地となっています。