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【映画感想・レビュー】映画『ブルーアワーにぶっ飛ばす』なりたかったもう一人の自分と別れ

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映画『ブルーアワーにぶっ飛ばす』の作品情報

監督・脚本監督:箱田優子
脚本:箱田優子
出演者夏帆
シム・ウンギョン
渡辺大知
黒田大輔
上杉美風
小野敦子
嶋田久作
伊藤沙莉
高山のえみ
ユースケ・サンタマリア
でんでん
南果歩
ジャンルドラマ
製作年2019年
製作国日本
上映時間1時間32分
補足情報

映画『ブルーアワーにぶっ飛ばす』のあらすじ・内容

30歳のCMディレクター・砂田(夏帆)は、東京で日々仕事に追われながらも充実した生活を送っている・・・ように見えるが、口を開けば悪態をつき、仕事先の男と不倫をしたりと心は荒み切っていた。
ある日、病気の祖母の見舞いのため、大嫌いな地元・茨城に帰ることになった砂田。
一緒に付いてきたのは、天真爛漫で明るい“秘密の友だち”清浦(シム・ウンギョン)。
久しぶりに家族と再会するが、都会で過ごしてきた砂田は、田舎の空気感にいまいち馴染めずにいた。
そして、大嫌いな地元での日常を通して、本当の自分が顔を出すーーー。

映画『ブルーアワーにぶっ飛ばす』の感想・レビュー・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (3.5)

なりたかったもう一人の自分と別れ


東京でCMディレクターをしている30歳の女性が、病気の祖母のお見舞いのために嫌いな故郷に帰ったところ、田舎の嫌な部分やそんな田舎に馴染めない自分に直面して、少しだけ大人になる話。

演技力の話ではなくキャラクター設定の話で、砂田役で主演の夏帆が、30代の社会人とは思えない下品な言葉遣いや話し方や立ち振る舞いが、中二病な感じ全開がして少し気になった。
嫌いな田舎から出てきて必死に虚勢を張って東京で頑張って生きている感じを出したかったのか、あのキャラクターの意図はわからないが、20歳の大学生のまま時が止まっているような痛々しい30代を見ているのはちょっときつかった。
ただ、あのキャラクターじゃないとこの映画には合わなかったと思うのもわかる。

ストーリーに関しては、田舎特有の気持ち悪さとかただ荒廃していくだけの家族の感じとかが良く出来ていたと思う。
しょうもない下ネタでゲラゲラ笑うスナックの人たちとか、社会人だけど休日はすることがなく引きこもってボソボソと早口で喋る兄だったり、意味わからない骨董品で散在する父親だったり、一人でテレビ見ながら台所でカップラーメンをすする母親、年老いてほぼ寝たきりの祖母だったりとか・・・。

外部の目がないから自浄作用がないというか、みんな自由にマイペースに生きているように見えて、本当の自由人、そこからはみ出す人間が馴染めない空気感だったり、受け入れているようで一線引いている感じがすごく伝わってきた。

そして、その空気感に馴染めないけど馴染みたくもない・・・ように見えて本当は馴染みたかった・馴染めない自分が嫌いという感情や葛藤が出ている砂田と、そんな砂田とは対照的に、とても明るく天真爛漫で田舎に馴染んでいる清浦との対比があったことで、物語に深みが出ていて良かった。

オチに関しては別に伏線があったわけでもないから、まぁ…という感じ。
ミステリ―ではないからあまり重要ではないか。

田舎で育って都会に出てきた人にしかわからないような感情がたくさんあるような映画でした。