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【映画感想・レビュー】映画『ザ・ディープ』実際に起こった海難パニック事故からの奇跡の生還

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映画『ザ・ディープ』の作品情報

監督・脚本監督:バルタザール・コルマウクル
脚本:バルタザール・コルマウクル
出演者オラフル・ダッリ・オラフソン
ヨハン・G・ヨハンソン
スロストゥル・レオ・グンナルソン
ジャンルドラマ
製作年2012年
製作国アイスランド
上映時間1時間35分
補足情報原題:DJUPID

映画『ザ・ディープ』のあらすじ・内容

1984年3月、新米漁師のグリ(オラフル・ダッリ・オラフソン)を含む6人の漁師たちが、アイスランド・ウェストマン諸島の近くで漁を行っていたところ、網が岩盤か何かに引っ掛かり船が傾き始めてしまう。
必死で立て直そうとする彼らだったが、あっという間にに船は沈没してしまう。
気温-2℃、水温5℃の極寒の海に投げ出された漁師たちは、お互いに励まし合いながら助けを待つが、一人、また一人と命を落としていく。
ついに一人だけになったグリだったが、海を泳ぎ続けて6時間で陸へ、そこから2時間ほど歩き続け、ようやく町へと辿り着く。
奇跡的な生還を果たしたグリを世間は英雄視するが・・・。

映画『ザ・ディープ』の感想・レビュー・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (3.5)

実際に起こった海難パニック事故からの奇跡の生還


1984年のアイスランドで実際に起こった海難パニック事故を基に映画化された作品。
全体的に地味な作りでドラマチックな展開はないんだけども、それがまたリアリティを引き出していて、なおかつ亡くなった漁師たちへ捧ぐ作品としてのリスペクトも感じられる。

岩盤に網が引っ掛かって船が傾き始めた際、漁師たちがパニックにならずに冷静かつ必死にトラブルに対処しようとするが船が沈没してしまうシーンは、映像が暗くて地味だし沈むまでたったの1~2分というあっという間の時間だったんだけども、それがより恐怖を駆り立てる。

いちゃもんをつけるとしたら、グリによる火山事故の回想シーンは、その火山事故がグリの人生にどう影響与えたのかが描かれていると、グリに感情移入出来てより良かったと思う。
あとは、海難事故で生き残った後、グリが何を感じていたのか、どのような苦悩や困難があったのかという描写がもう少しあるともっと良かった。

最初から最後まで丁寧に描かれていた作品だからこそ、90分ではちょっと物足りなかった。
もう30分シーンを追加して、2時間の映画として作ってもきれいにまとまってたんじゃないかな。

原題の『DJUPID(デューピッド)』は、アイスランド語で「深い」という意味です。