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『トオリ雨』の作品情報
監督・脚本 | 監督:稲田眞幹 |
ジャンル | ドラマ、ロマンス |
製作年 | 2016年 |
製作国 | 日本 |
上映時間 | 1時間1分 |
補足情報 | – |
『トオリ雨』のあらすじ
漫画家を目指す大学4年生の森田(圓谷健太)は、ひょんなことから家の壁に絵を書いている既婚女性・佐藤(石本径代)と出会う。
佐藤は過去に画家を目指していたということで、マンガと絵という“描くこと”が好きな2人は共通の話題で盛り上がり、次第に交流をするようになるーーー。
『トオリ雨』のキャスト
- 圓谷健太
- 石本径代
『トオリ雨』の感想・レビュー
漫画家を目指すオタクっぽい大学生と人妻によるラブロマンス(?)映画
漫画家を目指すオタクっぽい見た目の大学生と、画家を目指していた人妻が共通点の絵で仲良くなっていくラブストーリー(?)映画。
監督は現役大学生の稲田眞幹監督。
出演者は主役の男女2人のみで、エキストラは姿形も声も一切出てこなく、全体的に長回し多め、事前に役者同士の顔合わせなしで、出会うシーンも本当に初めて出会う形になっていて、即興演出多めの作品となっている。
漫画家志望の青年の見た目が明らかにオタクという感じで、いままで女の子との交流もほとんどなかったため、たまたま知り合った人妻に一方的に好意を抱き、時には全身を舐め回すように見渡し、勢い余ってキスを仕掛け、断られると「旦那はあなたのことを理解していない、俺といる方が楽しいでしょ?」と言った勘違い発言や、謝罪のために家に押しかけ、周りに聞こえるであろうでかいボリュームでインターホン越しに謝罪を続ける様子は、ほぼホラー映画。
正直、「絶対こいつストーカーするだろ…」というセリフや行動に恐怖を感じざるを得ない。
一方で、人妻は人妻で終始何がしたいのか、何を考えているのかが全くわからない。
旦那が出張で2週間ほど家を離れている間、たまたま出会った若い男性と不倫をしたいわけでもないが、自分が描いた絵を見たついでに自宅で手料理のカレーを振舞ったり、肩を揉ませたり、2人きりでドライブしたり、青年の家を訪ねベッドで寝たりと、相手が勘違いしそうな行動を連発し、だからと言って相手からキスを迫らせると拒否をする。という、危機感があるのかないのかが全く分からない上に、男をもてあそぶ魔性の女っていう感じもしないので、掴みどころのないキャラクターとなっている。
そんな、女性に面識のないオタクな男性と、何がしたいのか何を考えているのか全く分からない女性とのラブロマンス(?)映画だった。
男性の一方的な思いや言葉・行動が鳥肌立つくらい生々しい気持ち悪さがあるので、怖いもの見たさで観たい人にはおすすめ。
1時間という短い時間だったのと、次にこの男性は何をしでかすんだろうかという妙な好奇心が勝って、最後まで観てしまった。