【映画感想・レビュー】映画『レッド・ファミリー』北朝鮮工作員が演じる偽りの家族

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映画『レッド・ファミリー』作品情報

監督・脚本監督:イ・ジュヒョン
脚本:キム・ギドク
出演者キム・ユミ
チョン・ウ
ソン・ビョンホ
パク・ソヨン
パク・ビョンウン
カン・ウンジン
ジャンルドラマ
製作年2013年
製作国韓国
上映時間1時間39分
補足情報原題:붉은 가족
英題:RED FAMILY

映画『レッド・ファミリー』あらすじ・内容

韓国で仲睦まじく暮らすスンへ(キム・ユミ)たち4人家族は、実は4人全員が北朝鮮工作員で、偽りの家族を演じながら韓国でスパイ活動を行っていた。
隣に暮らす家族は、家の中だろうが外だろうがくだらないことで毎日のようにケンカをし、そんな彼らを「資本主義の限界」と疎ましく思っているが、その一方で、偽りのない家族の姿を羨ましくも感じるようになっていった。
そんなある日、班のリーダーで妻役のスンへは、夫役のジェホン(チョン・ウ)の妻が脱北しようとして失敗したと知り、彼らを救おうと独断で動くが大失態を犯してしまう。
そのせいで、自分たち4人と北朝鮮に残されたそれぞれの家族の命を危険に晒してしまうが、上層部から最後のチャンスとして命じられたのが、“隣の家族の暗殺”だった・・・。

映画『レッド・ファミリー』感想・評価・レビュー

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (4.5)

北朝鮮工作員が演じる偽りの家族


北朝鮮工作員4人が偽りの家族を演じながら韓国で諜報活動をする中、いつもケンカばかりしている隣家族をうるさくも羨ましく思っていたが、ある日の任務の大失態により、上層部から隣の家族を殺すよう命令される話。

実話を基にしているわけではないし、どこまでが本当でどこまでが嘘かはわからないけど、北朝鮮工作員たちが北朝鮮にいる家族のために葛藤しながら任務をこなす様子や深刻な実態を、コメディとシリアスと人間ドラマを絶妙なバランスで取り入れながら描いた良作です。

北朝鮮工作員役の4人の演技が素晴らしくて、北朝鮮工作員として自分の本心を抑えながら家族のため祖国のために活動する一面と、いつもケンカばかりしている隣の家族を疎ましくも羨ましくも思いながら本心がが少しずつ露わになっていく感じとか、その表現の使い分けがすごく上手だった。
最後の家族のやり取りをするシーンでは、耐え切れずに思わず泣いてしまった。

北朝鮮には北朝鮮の思想に染まった人たちもたくさんいるんだろうけども、この映画で出てきた工作員たちは、北朝鮮にいる家族を人質に取られているため人殺しだろうがなんだろうが任務をこなさないといけなくて、彼ら彼女らも被害者なんだよな・・・と強く感じる。

結局、自分の考えや思想ってどの国に生まれてどんな教育を受けたのかどんな環境で生活してきたかがベースになると思うので、この北朝鮮工作員たちも韓国や他の国で生まれていれば人殺しとかしなくて済んだんだよなー。

実際、映画では隣の家族の姿を見て、この表現が正しいかわからないけど徐々に“人間らしさ”を取り戻す北朝鮮工作員たちの姿を見て、生まれた国や環境の影響ってとてつもなく多いんだろうなと感じる。

あとは、この映画でも出てきたように、家族のためにスパイ活動をしているのに家族には何十年も会えずに、それでいて偽りの家族を演じながら生活している工作員たちがたくさんいるのだろうか。
家族のために、本心を押し殺して祖国のために身を粉にして尽くしている人たちがたくさんいるのだろうか。
いや、きっともっと大変な思いをしているんだろうな・・・と、一人で考えてもどうしようもない問題が頭の中でぐるぐると駆け巡ってしまう。

北朝鮮工作員の話としてはリアリティに欠けるだろうなという場面も多かったし、現実は映画のようなことは起こってないのかも知れないし、韓国が描いた北朝鮮工作員の姿だからプロパガンダ感は強かったけど、それでも何かを考えさせられる作品でした。
北朝鮮工作員のドキュメンタリーとかあるのなら見てみようかな。

補足で、原題の『붉은 가족』は、「赤い家族」という意味です。英題や邦題と一緒ですね。