【映画感想・レビュー】映画『僕たちは変わらない朝を迎える』

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

映画『僕たちは変わらない朝を迎える』の作品情報

監督・脚本監督:戸田彬弘
出演者土村芳
髙橋雄祐
桃果
前原瑞樹
大澤実音穂
菊池豪
木ノ本嶺浩
辻凪子
野島健矢
野村啓介
竹下かおり
松林慎司
津田寛治
ジャンルドラマ
製作年2021年
製作国日本
上映時間51分
補足情報

映画『僕たちは変わらない朝を迎える』のあらすじ・内容

30歳を越え、映画監督として壁にぶつかっている藤井薫(髙橋雄祐)。
ある日、昔付き合ってた女優の宮崎寧々(土村芳)から誘われた飲み会で、寧々から「藤井くん、私、結婚します」と突然の告白を受ける。
その時に伝えられなかった彼女への想いをぶつけるよう、空が明けるまで必死に脚本を書き上げるが、それを読んだプロデューサーの奥田(津田寛治)からは「理想ではなく、希望を書け」と突っぱねられる。
それをきっかけに、薫は自分自身の本当の気持ちと向き合い始めるーーー。

映画『僕たちは変わらない朝を迎える』の感想・レビュー・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (4)

レビュータイトル


どこにでもあるような、誰もが経験したことがあるような、そんな普通の恋愛映画だけど、それが一番感情移入できるんだよなと感じた作品。
キャストも映像も音楽も映画から漂う空気感も心地良く、切なかった。
1時間にも満たない短い映画だけど、終わり方も含めてきれいにまとまってたし、観終わった後の満足感のようなものもしっかりあって良かった。

最初の展開で2人が夜に別れた時、「あぁ、この2人はこれから、この気まずい空気感のまま、ずっとモヤモヤした気持ちで過ごすんだろうな」と感じ、その後に男の人が「早く今日の出来事を忘れますように」「早くあの切なくどうしようもない夜が終わって、穏やかでいつもと変わらない朝が訪れますように」と言わんばかりに脚本作りに打ち込もうとする姿に胸が苦しくなる。

もう一つの展開で2人が朝を迎えて別れた時、前の展開と比べて何か大事な話をしたわけでもないし、お互いが心の内側に抱えた思いを吐き出したわけでもないのに、ただ一緒に朝を迎えた、あの夜を一緒に乗り越えたというだけで、こんなにも気持ちに違いが現れるんだなと感じた。

この作品は、自分が好きだった人、付き合っていた人から「結婚する」と伝えられた経験があるかないかでもだいぶ印象は変わってくるんだろうな…。
僕にはその経験がないけど、別れた後の夜ってあんな感じでどうしようもない気持ちになるよなーというのは、すごく伝わってきた。

作中では雨のパレードの「morning」を2回流しているが、同じ曲なのに違う意味に聞こえるような演出はすごく良かった。

そういえば、別れ話ってたいてい夜にするよね。