【映画感想・レビュー】映画『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』長野五輪を裏で支えたテストジャンパーたち

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映画『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』の作品情報

監督・脚本監督:飯塚健
脚本:杉原憲明、鈴木謙一
出演者田中圭
土屋太鳳
山田裕貴
眞栄田郷敦
小坂菜緒
濱津隆之
古田新太
高橋駿一
ジャンルドラマ、スポーツ
製作年2020年
製作国日本
上映時間1時間54分
補足情報

映画『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』のあらすじ・内容

1998年長野冬季オリンピック、男子スキージャンプ・ラージヒル団体の決勝。
テストジャンパーを務めた西方仁也(田中圭)は、エースの原田のジャンプを複雑な想いで見つめていた。
前回のリレハンメル五輪で銀メダルを獲得した西方は、4年後のオリンピックで雪辱を晴らすため、熱心に練習に打ち込んでいた。
しかし、その練習中の怪我が原因で五輪代表から落選してしまい、悔しい思いを抱えながら今大会は裏方のテストジャンパーとして参加していた。
そして迎えた本番、団体戦の原田の1本目のジャンプは失敗に終わり、日本は4位に後退してしまう。
さらに、猛吹雪の悪天候により競技は一時中断、このまま競技が再開されない場合は1本目のジャンプの成績となるため、金メダルはおろか、メダルの可能性すら消えかけていた…。
そして、審判員たちから提示された競技再会の条件は「テストジャンパー25人全員が無事に飛ぶこと」という、前代未聞の条件だったーーー。

映画『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』の感想・レビュー・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (4)

長野五輪を裏で支えたテストジャンパーたち


長野オリンピックに出場して金メダルを取った選手たちは、「あの時はどのような気持ちだったんですか?」みたいに当時の心境とか意気込みとかたくさんインタビューされていて、彼らについてのエピソードは豊富だったと思う。

今回の映画は、テストジャンパーとして金メダル獲得を支えた裏方たちの物語で、主役は前回のリレハンメルで銀メダルを取り、次の長野オリンピックこそは金メダルをと思っていた矢先、ケガによる長期離脱もあって代表を落選してしまった西方仁也選手。

その西方選手を話の中心に置き、さらに24人のテストジャンパーたちの想いが加わることで、長野冬季オリンピックでスキージャンプチームが金メダルを取るまでの全体像が浮かび上がってくるような構成は素晴らしかった。

西方選手も本気で次のオリンピックで金メダル目指していたからこそ、オリンピックに出場できずスキージャンパーとして裏方で支える役目を前向きに受け入れることができず、前回のオリンピックでの原田選手の失敗がなければ自分は金メダリストになれていたという思いをずっと抱えていて、それを原田選手に直接ぶつけるシーンでは、ずっと抱えていた葛藤が前面に出ていて、美談以外のエピソードもあって良かった。

長野オリンピックが行われた1998年はまだ自分が子供だったけど、北海道出身だから葛西紀明がレジェンドだということくらいは知ってたし、次のオリンピックが近づいてくるたびにテレビで「オリンピック特集番組」みたいなものをやるから、長野オリンピックでスキージャンプチームが金メダルを取ったということだけは知っていた。

だけど、裏方を支えた25人のテストジャンパーのことも、全員がジャンプを成功させなければ競技は中止で、日本は4位で終わってしまうという事実も知らなかったから、それらのことをこの映画で知れて良かったなと思う。