【感想・ネタバレ】映画『人生、ブラボー!』若い頃の精子提供により533人の子供が誕生した男【★4.0】

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『人生、ブラボー!』作品情報

監督・脚本監督:ケン・スコット
脚本:ケン・スコット、マーティン・プティ
出演者パトリック・ユアール
ジュリー・ルブレトン
アントワーヌ・ベルトラン
ドミニク・フィリー
マーク・ベランジェ
Igor Ovadis
デイビット・マイケル
パトリック・マーティン
デイビット・ジグエール
サラ=ジャンヌ・ラブロッセ
ジャンルコメディ
製作年2011年
製作国カナダ
上映時間1時間50分
補足情報原題:Starbuck

『人生、ブラボー!』あらすじ

精肉店で働く42歳の独身男・ダヴィッド・ウォズニアック(パトリック・ユアール)は、20年以上前に行った693回の精子提供により、自分が知らない間に533人の子が誕生し、その中の142人から身元開示の裁判を起こされてしまった。
初めはその事実を受け入れられないダヴィッドだったが、好奇心から、弁護士から受け取った142人の資料の1枚をランダムで引いたところ、その子供がプロサッカー選手だったことが判明する。
それをきっかけに、“自分の子供たちがどんな風に育っているのか”を確かめるため、身元を隠して実子たちを訪問し始めるーーー。

『人生、ブラボー!』感想・ネタバレ・評価

ただのペンギン🐧の映画感想・レビュー&評価
総合評価
 (4)

若い頃の精子提供により533人の子供が誕生した男


20年以上前に行った693回の精子提供により、自分が知らない間に533人の子が誕生し、その中の142人から身元開示の裁判を起こされてしまった男が、身元を隠して実子たちを訪問する話。

さすがに、精子提供で500人以上の子供が誕生した人は知らないが、精子提供で生まれている子は実際に存在するし、日本でも精子提供により40~50人の子供が誕生した男の人がいたことを思い出した。

とんでも設定から序盤はコメディ要素多めだが、後半になるにつれてハートフルな展開になる良作映画。
まぁ、なんで実子たちは裁判を起こしたのか、父親が誰かを知りたかっただけなのか、何かしら損害賠償とか復讐をしたかったのかはわからないし、子供がおそらく全員ダヴィッドのことを受け入れているのはご都合展開だけど、たまにはこういう映画があってもいいじゃない。という感じでした。

しいて言うならば、父親がいなかったり、養子に出されたりする子もいるだろうから、そういった精子提供の負の一面も見たかったけど、そういうのはこの映画にはいらない要素ですね。

ただ、その負の一面が見える印象的なセリフがあって、ダヴィッドの実子の内の一人が言った「大半の人は愛の結晶として生まれる、愛し合った結果だ。でも僕は、オナニーの結晶だ。カップの中のオナニーの結果、生まれた。」です。

子供が欲しい夫婦がいて、だけど男性が無精子症で、だから精子提供で子供を作って、その子供を夫婦2人で育てた場合はこういうセリフは出てきづらいのかも知れません。
ただ、境遇によっては彼のような悩みを持って育つ子供がいるということです。

何かのニュースで、精子提供をしてもらいシングルマザーとして子供を育てる人のインタビューを見たことがありましたが、そういう人にこのセリフを覚えておいて欲しいですね。

そんな感じで、コメディ・ユーモアたっぷりの演出の中に、なかなかに考えさせられる深いテーマが込められている良い映画でした。